ソロで生きる力@荒川和久

独身研究家として、テレビや新聞・雑誌などのメディアに出演しています。著書「結婚滅亡」「ソロエコノミーの襲来」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」など。東洋経済オンライン等でコラム執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

日本の一人暮らし世帯数は世界3位だって知ってた?

キングコング西野さんの足元にも及びませんが、ごくごくたまにヤフーニュースになる男・荒川です。

TOKYO FM「TIME LINE」に出た時の記事がヤフーニュースになりました!

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なんとコメント数793件!


しかし内容見ると、まだまだソロ社会への認知が低いようです。人口の半分が独身者になるという事実すら知らない人がまだまだたくさんいるんだなあ。日本の大手新聞とかがなぜか取り扱わないからね。特に朝日と産経ね。

 

それにしても相変わらず意味不明なコメントも多くて閉口する。たまには、意味不明なコメントに対して反論してみましょう。むかつくから!

日本の単身世帯の絶対数が世界3位だと僕が言ったことに対して、こんなアホなコメントが…。

絶対数で言うと3位というくだりで読む価値がないと思ってしまった。人口100人で独身率100%の国(絶対数100人)と人口100万人で独身率1%の国(絶対数1万人)を比べて100万人の国の方が問題なのかな?売上的に結婚を強く望んでいるはずのゼクシィのCMでも見てもう少し考えてほしい。

なんでしょう、この「俺、ちゃんと計算できるよ」アピール。

100万人の絶対数の方が問題あるに決まってんじゃん。国の中だけで完結する話じゃないんだから。単身率とかだけで見ると、いかにもスウェーデンとかの方が多いから(40%)そういうふうに考えがちだけど、今後これ以上独身数が増えると当然男余り現象になるわけで、そうした時にグローバルでのマッチングが起きると考えると率じゃなくて問題は数でしょうがよ。

知らない人多いけど、日本は300万人の男余りで、中国は3600万~3800万人の男が余っています。中国の余っている男だけでスウェーデン+ベルギー+ハンガリー+ポルトガルの全人口に匹敵します。もっといえば、中国の余っている男だけでイギリスとスペインの全女性とイコールですよ。率だけで見ちゃうとわからないでしょう?

ゼクシィ云々の話とか脈絡ないし本当にわけがわかりません。

もうひとつ。日本は1億以上の人口があるんだから単身世帯の絶対数が多いのは当たり前だ!というアホコメントもありました。

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世界で日本の人口は何位だか知ってますか?10位です。

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日本の10倍以上のインドや2倍のインドネシアより多いこと自体が大変なことですし、単身世帯上位4カ国(中国・米国・日本・ロシア)だけで世界の一人暮らしの43%を占めるんです。

これって一人暮らしビジネスを図るんだとしたらこの4カ国だけを狙った方がいいという話なんですよ。それくらい絶対数は重要なんです。

 

もうひとつ、後編のこちらの記事も取り上げられました。

headlines.yahoo.co.jp

 

現段階でコメント数451件!

こちらもくだらないコメントもありますが、まともなのもたくさん。

例えば…

一人でも生きれる人が結婚すべきだと思う。相互依存の結婚生活ほど息苦しいものはない。

これは本当にそうです。この人「相互依存」って書いてますが、多分言いたかったのは「共依存」のことだと思います。さびしいから結婚したいという人は実は結婚に向いていない人だと僕は思います。

 

…で、まさに自立されている主婦からこんなコメント。

全く同意、主婦だけど。夫はベストフレンドで大事な家族、パートナーだけど、別人というか、気持ち的にいっしょくたになるべきではない。介護問題や子育て問題で家族内で依存し合う結果行き場がなくなるようなことが日本では多い。それは助けてるって思う自己満に近いです、ほんとはお互い溺れてる。ひとりで暮らす老人が可哀想で嫁や子供の世話になる老人が幸せとも限らないし。家族サイドの犠牲や我慢の上での同居なら全員の幸せレベルの低い家族でしょう

おっしゃる通り。家族が家族しか頼れないことで全員が破壊されるリスクがある。家族というものはリスクなんです。そういう危機感を持たない人たちが多すぎなんですよ。

 

こういう意見…

損得だけで考えたら、結婚なんてしない方が圧倒的に得ですよ。ただ、嬉しいことがあっても悲しいことがあっても、真に共有できる人が誰もいない、自分がどんなに立派に生きようがだらだら生きようが、誰も困りもしなきゃ喜びもしない、そういう生活は張りがないし寂しいな、どんなに得なことを抱え込んでても意味ないな、と三十半ばの独身おじさんはだんだん思えてきたのです。損得のためなんかじゃなく、そういうもののためなら、結婚もまあ意味があるのかなと思う。

男性なんですが、男性の方が結婚に対してこういうメルヘン脳になってしまうものです。女性はなんだかんだ現実的です。そして、そっちが正しい。

決して損得だけじゃないですが、結婚も家族も人生も「愛」だとかだけではやっていけないし、家族で助け合うのも大事だけど、「助けあう」というのは家族だけに限定されるべきものじゃない。

じゃなければ、なんのためのコミュニティなのか、なんのための国家なのか、という話です。

 

ただ、ソロ社会問題について2015年頃から比べるとかなり意識が変わってきているのはひしひし感じます。前は、「結婚しないこと、子ども産まないことは完全に悪」という風潮だった。

別に非婚を推奨しないし、子どもを育てることは大切ですよ。

でも、こうした現象は個人の意識のレベルの問題でなく、社会の進むべき「見えざる手」によって導かれている不可避な現実なんです。だからって未来は決して暗黒じゃないから。

詳しいことは拙著「超ソロ社会」を読んでね!