ソロで生きる力@荒川和久

独身研究家として、テレビや新聞・雑誌などのメディアに出演しています。著書「結婚滅亡」「ソロエコノミーの襲来」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」など。東洋経済オンライン等でコラム執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

「ソロ社会をどう生きるか?」日本の行く末を世界が注目している。

歴史人口学者の鬼頭宏さん(現静岡県立大学学長)との対談記事・後編です。

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鬼頭先生から、とても興味深いデータをたくさん提示していただきました。

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たとえば「江戸時代の出産は命がけだった」

忘れてしまいがちだけど、昔はこんなに医療が発達していたわけではなく、当然出産だって自分たちでなんとかしないといけなかった。だから、現代なら帝王切開とかで助かった命も簡単に亡くなっていたりする。女性にとって、子どもを産むということは命がけだったことがわかります。

他には、「江戸時代からアラフォー女子は再婚が厳しかった! 」など…。年齢別の再婚率を見ると、今とすごく似ている感じがします。

そして、特におもしろかったのがコレ! 

縄文時代からの補遺金寿命と出生数の相関図です。

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女性が長寿になればなるほど、一人当たりのお母さんが産む子どもの数が減るんです。見事な相関関係です! 

少子化や人口減少についても鬼頭先生の言葉を多くの人にかみしめてもらいたいものです。

鬼頭:政府や自治体は出生率を上げて人口が9000万人くらいを維持できるようにしよう、と言っています。私が問題だと思うのは、そのときにどんな社会になっているかということについてはまったく触れられていないことです。長寿になった後どうやって快適に、豊かに過ごせるかということと、地方の人口減少をどう食い止められるかということで躍起になっていて、どんなコミュニティを形成し、どういう風に人生を送り、どんな社会にしていきたいかという議論がなされていない。今必要なのはそこだと思うんです。

 

さらには、僕の方では、最近新聞やテレビで特に取材されることが多い「孤独」についても語っています。

荒川 孤独の問題に関しても、孤独が即悪いわけではなく、むしろ物理的に孤独な状態であったとしても社会的に孤立しない仕組みを整えるべきであって、それは決して無理やり集団生活を強制する話ではないと思うんです。単身世帯が4割だとしてもそれぞれが孤立していない社会こそ未来のあるべき姿なんじゃないかと。そのためにも、みんなが意識を変えていかないといけない気がしますね。

日本の課題は、日本だけの課題ではない。中国も韓国も台湾も東アジア諸国にとっては「間近に迫った危機」だし、ヨーロッパの国々も実は注目しているんです。だからこそ、有名作家でない僕が書いた本が全世界的にニュースになるんです。

 

ぜひご一読ください。

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前編はコチラです。

wildriverpeace.hatenablog.jp