ソロで生きる力@荒川和久

独身研究家として、テレビや新聞・雑誌などのメディアに出演しています。著書「結婚滅亡」「ソロエコノミーの襲来」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」など。東洋経済オンライン等でコラム執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

結婚したい男子諸君。高校時代に勉強を頑張らないと、できないかもよ

こんなツイートを見た。 

 

その昔、昭和時代は、東大生といえば、牛乳瓶の底メガネをかけたガリ勉タイプの男子がイメージされており、キモオタと並んで「ザ・モテない男」の左大臣右大臣なかんじでした(まあ、今でもさんまの番組とかでは、そういう東大生をあえてピックアップしてイメージを保持していますが)。

ところが、最近では随分とイケメンというか、身なりに気を使う東大生も多いらしく、モテないってことはないようですね。←人による

このツイートで言っているのは、東大生は将来国家キャリアだったり、いい企業に就職する確率が高いから、「女たちよ、おれたち有望だぜ」と言ってナンパしてるってことなんだけども…。

 

東大生よ、さすがだわ。それは正しい! 

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基本的に女は「上方婚志向」で、自分より学歴や収入が高い男を結婚相手として選びたがります。結婚相手ね。恋愛相手ではないよ。

女性がそういう志向なのは当たり前。以前、こちらの記事にも書きましたが、結婚とは経済生活であって「愛とかそんなもんは二の次」なんです。「結婚は愛だよね」なんて言ってるのは大体男の方が多い。メルヘン脳なのは男の方。

toyokeizai.net

 

とはいえ、別に東大生だからとか、頭がいいから、すべてが高収入の将来が約束されているわけじゃない。

それはその通りです。

高卒だって、起業して年間何億も稼ぐ人になった人もたくさんいる。頭の良さとか、勉強の出来が将来の年収を決めるわけじゃない! そう言いたい気持ちもわかります。

では、こんな調査を引っ張り出して検討してみました。

独立行政法人国立青少年教育振興機構ところが継続的に実施している「青少年の体験活動等に関する実態調査 」というのがあります。それの平成24年度版から、高校2年(N5211)を抽出して、「勉強が得意」と「自分が好き」のクロス集計を出してみました。

 

まずは実数分布。

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まあ、そうでしょうねえ。勉強得意じゃない高校生が多すぎのようにも見えますが、みなさんもそんなもんだったのではないですか?

 

続いて、これを実数ではなく構成比で見てみましょう。

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おもしろいです。

圧倒的に「勉強が得意」な方が「自分が好き」=自己肯定感が高いという結果が出ました。この自己肯定感が高いって、進学就職だけじゃなく結婚に対しても有効で、ほぼ未婚者より既婚者の方が自己肯定感が高いのです。

 

続いて、さっきのクロス集計の実数グラフと2012年就業構造基本調査20-50代男性有業者の年収分布を合体して作ったグラフがこれです。

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素晴らしいほどに、「勉強が得意」という数と20-50代男性の年収分布が一致しているではありませんか。

これが日本の働く男たちの現実なのかもしれません。勉強が得意な奴が高収入になる。そういう相関のある社会なんです。婚活女子がこのデータを知っていたとは思えませんが、学歴と将来の収入は関係があるんです。高学歴を選ぶ女子は賢かったんですね。

 

お金を稼ぎたいなら、とりあえず勉強頑張りましょう、高校生諸君。そして、結婚したい男も、勉強頑張った方がいいかもしれません。

 

※このグラフはあくまで疑似相関があるだけで因果はありません。勉強が得意じゃないからといって、低収入が決定していることを意味しません。あしからず。