ソロで生きる力@荒川和久

来年1月に新刊「超ソロ社会-独身大国日本の衝撃」が出ます。「結婚しない男たち」とあわせてよろしくお願いします。独身研究の第一人者としてテレビ・ラジオたまに出ます。東洋経済オンライン、読売新聞オンライン他コラム等執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

他人様の批判非難云々の前に、自分の中の多様性(一人十色)を育てましょう!

今回のテーマは、「多様性」についてです。

多様性というとどうしても「一人ひとり違う」「いろんな人がいる」という意味の個々人の多様性ととらえがちですが、「ひとりの人間の中にも多様性がある」という視点に気づくことも大事ではないでしょうか。

「十人十色」ではなく「一人十色」です。

 

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もちろん独身だけの問題ではありません。個人化する社会の中においては、老いも若きも未婚も既婚も全員が意識した方がいい視点だと考えています。

人とつながることを友達を作るという意味と勘違いしている方も多いですが、決してそうではなく、新しい自分を生み出すことです。

ぜひ、ご一読下さい!特に、自己PRなどを書いている就活生にもぜひ読んでもらいたと思います。面接などでうまく自分を表現できないと悩んでいる学生も。

toyokeizai.net

 

本文から

これ(自分の中の多様性を育てること)は、今後のコミュニティのあり方にも関係してきます。安心・安定の共同体が失われつつある中、私たちは個人で、複数のコミュニティに参加し、そこでの人との関係性によって新しい自分をどんどん生み出していく必要に迫られます。コミュニティは、安心のための居場所ではなく、自分自身を活性化するフィールドとなるのです。そして、最終的には、自分の外側とのネットワークで生まれたたくさんの自分が集積することで、自分の内側にも頼れるコミュニティが生成されることになります。

安心できる居場所や共同体というものは、もはや社会や環境が用意してくれるとは言えなくなりました。これ、マジ、本当にみんな肝に銘じた方がいいよ。明治後期以降の日本は、国家というコミュニティにたいして義務を果たすかわりに、自由はなかったけれど安心をくれたんです。この国家コミュニティは、従来の家族や地域という共同体の拡大版です。

個人レベルではなんだかんだ文句言いながらも、統一性・標準性という環境の中で、安心感はあった。もちろん、だからこそ戦争なんていう悲劇も生まれるわけですが。

最初にコミュニティありきだった時代は、そこに所属さえすれば「居場所」ができ、「安心」を享受できた。しかし、個人化する社会の中では、一見かつての共同体のように見える職場も共同体としての安心は提供してくれません。つまり、高度経済成長期のように「一度いい会社に就職したら人生安泰」なんてことはない。それは皆さんも肌で感じ取っていることだと思います。

コミュニティは所属するものではないのです。接続するもの。

 

この概念は、説明して理解できる人と理解できない人と両極端に分かれます。大企業の偉いさんほどわからない。というより、わかろうとしない。

まあ、それはそうでしょう。大きい組織になればなるほど、かつとの強固な統一性・標準性の下に結束した組織で戦う必要があるわけですから。しかし、そうしたコミュニティでそえ、かつてのように「所属した人間」を家族のように大事にはしない。言い方悪いけど、それは「所属している人間」というより「機能」だから。

生産性とか言っているのもまさにそういうことでしょ。

だからこそ我々はコミュニティに依存することなく、複数のコミュニティと接続しながら、その中でつながった人たちによって、自分自身の中に多様な自分を生み出す必要があるのです。自分の中に多様性が生まれれば、外にコミュニティだけに依存することなく、自分の中にも安心できるコミュニティを作り出すことが可能になる。

コミュニティは自分の外側にあるものだけではないのです。内側に構築するもの。

 

もちろん、かつての安心コミュニティが完全になくなるわけではない。事実、欧米ではかつての松下のような家族型会社を模倣しようとしているところもある。会社じゃなくても、居心地のいい居場所としてのコミュニティはあった方がいい。どっちかがなくなってしまうというものではなく、併存していくし、両立していくようになるのだと思います。

この概念については追って「コミュニティ論」として書籍化する予定です。

 

それにしても、相変わらず東洋経済のコメント欄が酷い。ちゃんと文章を読んでいないことがわかる。

文章を読んでいないのに、「日本人は多様性がない」という最初のテキストだけに脊髄反射して、あーだこーだピントのはずれた文句を書きたくなるという心理もわからなくはない。でもそういう人たちって炎上商法とかに真っ先に餌食にされてしまう人たちなんだけどなあ。

理解していただいた上での反論は貴重なので感謝しますが、そうじゃないものはノイズでしかないよな。自分と違う価値観や意見だからこそちゃんと理解した上で、何が違うのかを把握しないと勿体ないと思うよ。そうしないとせっかく接続した情報も素通りで意味がない。それこそ成長しない生き方です。