ソロで生きる力@荒川和久

独身研究家として、テレビや新聞・雑誌などのメディアに出演しています。著書「結婚滅亡」「ソロエコノミーの襲来」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」など。東洋経済オンライン等でコラム執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

少子化は、お母さんが産む子どもの数が減ったからではない

少子化に危機感を抱く人は相変わらず多いと思いますが、残念ながら、少子化は絶対に解消されないという話をします。

株式会社エアトリが、20代~70代の男女934名を対象に行った調査では、日本政府が現在実施・導入を検討している施策について、「少子化対策に効果がある」と思うものはどれですか?という質問をしています。

ざっくり言うと、「待機児童の解消」や「フレックスの弾力化、テレワークの推進」「幼児保育の無償化」など、特に子育て夫婦に対する支援を求める声が圧倒的に多いようです。それもどちらかと言えば、働くお母さんの支援的なものが多い。

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子育てをしている親に対してもっと支援を強化すれば、子どもをもっと生むようにになる、と言いたいのでしょうか?

残念ながら、子育て支援をこれ以上やっても、少子化は解消されません。そんなことは、すでに子どもを2人以上産んだ方はよくご存じのはずです。政府の支援があれば3人目を生もうと思いますか?というより、支援があるとかないとかが、子どもを生むという大きな決断に直接的に作用しますか?

 

現在の日本の合計特殊出生率は2017年時点で1.43です。女性は1.43人しか子どもを生んでいないということです。人口置換水準は、2.07と言われますが、そんな水準は1974年時点でとっくに割り込んでいます。そこからもうすでに45年も経過しているんです。今更、その水準どころか多分これから未来ずっと1.5すらも超えることはないでしょう。

勘違いしている人も多いのですが、この合計特殊出生率には未婚の女性も母数に含まれます。よって、未婚率が高まればそれだけ下がるのです。ご存じの通り、2015年時点での女性の生涯未婚率(今は50歳時未婚率と呼ぶ)は14%超です。1970年代は5%未満だった数字が10%もあがったのだから、出生率が下がるのは当然です。

よくフランスを見習え、などと言う出羽守(フランスでは~、スウェーデンんでは~、と外国の話ばかりする人のこと)がいますが、そのフランスでさう現在出生率は急降下中です。

 

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もっと言えば、日本に限らず、アフリカを除けば、全世界的に少子化になります。間違いなく。

 

もうひとつ、みなさんが勘違いしていることがあります。

それは…

 

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