ソロで生きる力@荒川和久

独身研究家として、テレビや新聞・雑誌などのメディアに出演しています。著書「結婚滅亡」「ソロエコノミーの襲来」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」など。東洋経済オンライン等でコラム執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

人口減少は適正化現象。地球に77億人もいる方が異常事態

日本の人口は、2100年には今の半分の6000万人になります。

なぜなら、日本の平均寿命が延びているからです。平均寿命が延びると必ず人口は減少します。そんなバタフライエフェクト的なお話を書いてます。

バタフライエフェクトとは「風が吹けば桶屋が儲かる」的なことを指します。

それと、今後は日本だけじゃなく全世界的に人口は減少していきます。それは不可避です。1950年から2100年までの未来予測について、わかりやすくグラフで可視化しました。

東洋経済オンライン連載「ソロモンの時代」、ぜひご一読ください。

toyokeizai.net

毎度ヤフコメは酷いクソコメントが多いのですが、今回はおとなしめです。むしろお褒め頂いたりして、慣れてないので恐縮します。

久々にまともな記事を見た
日本の問題を騒ぎ立てる記事は多いが、たいてい世界の潮流は無視(もしくは知らない)で騒ぐ記事ばかりだから。人口が増加すれば地球の食料が足りなくなると騒ぐし、減少すれば将来日本の人口はゼロになると騒ぐ。
極論は面白いが、愚劣な煽動に過ぎない。

はい。その通りです。

特に、少子化や高齢化、人口減少に関する事象の記事は「このままでは国が滅ぶ」的に恐怖訴求記事が多いんですが、本当に閉口します。そんなことくらいで国は滅びません! 

むしろ現在の地球に77億人もいるって自体が異常事態だと理解した方がいいです。

悲観や達観の前に客観的事実を冷静に把握する事が大切です。地球の適正人口は考えても変数多すぎて答え出ませんが増え続ける事がいいはずはない。人口減少と高齢化は世界でも同時進行するだろうから日本はそのモデルになる。AI等技術革新による労働生産性向上とそれに伴う人口分散が全体最適の鍵だと思います。

おっしゃる通りです。事実、僕のところにも最近は英語圏の記者が取材に多く来るようになりました。少子化・高齢化・人口減少のモデル国として見られているということなんです。

 

また、その一方で、相変わらずおバカなコメントも健在。

よくこんな妄想記事で食えますね。世界人口は増え続けますよ。アフリカやインド、アジアが爆発的に増えてるんですから。高齢化と少子化は、全く別問題です。日本はそれが同時進行だから、ヤバイんでしょ。

増え続けません! 

確かに、2054年までは世界人口は増え続けるでしょう。しかし、そこから以降は減り始めます。インドは2045年から減少するし、中国も間もなく2025年から減少基調になります。インド・中国という世界ワンツーの人口を擁するアジアは、現在の46億人から30億人へと大幅に減少します。

世界大陸別に見れば、アフリカだけが唯一2100年までは人口増加しますが、2150年にはこれも減少します。経済成長と温暖化の影響によっては、もっと早く減少しはじめるでしょう。

これは妄想でもなんでもなく、国連の正式な推計によるものです。文句あるなら国連にどうぞ。

後半部分の指摘についても間違っています! 

高齢化と少子化は別問題ではありません。高齢化することと少子化はつながっています。平均寿命が延びれば少子化するって書いたでしょ?少子化も高齢化もつながっているんです。ちゃんと説明しているのに何も読んでないのか、はたまた、読んでも理解力がないのか。残念ですわ。

 

そんな中、こんなコメントがありました。

いずれ静止人口に落ち着くと書いてあるが、そのメカニズムが語られていない。どんな原因で出生率が2以上になるのだろうか・・・

人口が増えも減りもしない静止人口とは、理論上は出生率2.07以上と言われています。現在日本の合計特殊出生率は1.4ですから全然足りません。しかし、この出生率が下がった最大の要因は未婚化です。この計算の分母には未婚女性も含まれます。未婚女性人口が増えれば出生率はさがってしまいます。結婚した女性だけに限れば、今でも出生率は2に近いのです。

今後、女性の生涯未婚率は2040年頃20%を頂点に下がり始めるでしょう。以降は未婚化も自然と解消されていきます。生涯未婚で終わる人たちが続々天寿を全うしていけばいくほど、あとに残るのは、子を残す意思の強い遺伝子を持つ人だけになります。なので、未婚人口が減れば減るほど、率としての出生率は限りなく2に近づきます。

現在の未婚人口構成者たちが死に絶える2100年以降、日本の人口は6000万人になりますが、結婚率もあがり、同時に出生率もあがることでしょう。

そういうふうにできています。よほどのヤバい病気や大天災などがなければ。

心配ご無用です。大丈夫。人口は減りますが、それは適正化に向かっているということです。