「恋愛は10代のうちにしておいたほうがいい」という不都合な事実
毎度、知らなくてもいい「不都合な事実」をお知らせしておりますが、今回は知ったところで「もう遅い」と言われるかもしれない内容です。
全体的な未婚化・晩婚化の中で、ひんな記事を発見しました。この記事によれば、「10代後半~20代前半の男女の間で、25歳前後での結婚を希望する人が増えている」とあります。しかし、内容を読んだ上でも、どこにもその根拠となるエビデンスは書いてありませんでした。数名の定性調査による聞き取り結果はエビデンスにはなりえないことは言うまでもありません。
これを読むと、若者だけは結婚意欲があがっているかの印象を与えてしまいがちですが、「結婚願望」と「結婚」とは違います。
出生動向基本調査から、20-24歳を抽出して、「1年以内に結婚したい」「 理想の相手ならしてもよい」という結婚に前向きな比率推移を見ても、男性は2002年を底にして若干あがっていますが、それでも全体として大きく上昇しているわけでもなければ、30年前の1987年の水準にも達していません。女性に至っては、むしろ近年下降気味です。
対象を、18~34歳に拡大しても同様で、いわば「30年前も今も若者の結婚意欲は変わっていない」のです。草食化も肉食化もしていない。結婚に前のめりなのは、いつの時代も男の4割、女の5割程度なのです。
それでも、「20-24歳の男性の結婚願望は増えているじゃないか」と食い下がる人もいるかもしれません。なるほどですね。では、もっと身も蓋もない話をすれば、20-30代の未婚男女の人口差は男の方が約150万人も多い「男余り」です。結婚願望のある男が数%増えようが、マクロでみれば、150万人の男には相手がいないので不可能です。ご愁傷様です。
願望や意思だけで結婚ができるはずがありません。現実は現実です。
結果として1980年代まで皆婚だったのは、そうした個人の意思の問題ではなく、お見合いや職場婚という社会的お膳立てシステムのおかけであって、社会環境の変化の問題なのです。
要するに「若者が早婚を希望しはじめた」などという論説は出鱈目です。そしてそう言う専門家がいるとすれば、それは非常に無知であると言わざるを得ません。
さて、その上で、本題に入りたいのですが、結婚の社会的お膳立てシステムが崩壊した現代、未婚と既婚を分ける分岐点とは、なんでしょうか?
もはやお見合い結婚が2%程度まで激減し、職場恋愛もセクハラ扱いを受けるリスクから激減しています。社会人になってから、結婚相手と出会い、恋愛し、結婚するという「昭和の結婚すごろく」はとうの昔に消滅しました。
しかし、たとえば、女性に限っていえば、平均初婚年齢がほぼ30歳に近いといっても、実は初婚女性の62%が20代で占められています。主に、東京以外の地域ですが。
20代で結婚する6割と、未婚のまま30歳を迎える4割との違いはなんだと思いますか?
勿論、その要因はひとつではありません。多岐にわたりますが、ひとつ大きい要素として、「17歳まで(高校生まで)の恋愛経験値の違い」があげられます。
恋愛経験しは「誰かを好きになる」「告白する」「デートする」「キスする」「セックスする」という恋愛における一連のイベント経験を指します素。未婚と既婚とでその経験値レベルがどれくらい違うかというと、たとえば、20代既婚女子は17歳までに63%がキス経験済みですが、同じ20代未婚女子は34%しか経験していません。
10代の頃の恋愛経験値の差が、将来「結婚できるか・できないか」を分けるポイントではないかとも思うのです。
そんな考察をした記事がこちらです。20代のうちに結婚したいと考えている婚活女子はもちろん、まだ小さな娘さんをお持ちの親御さんにもぜひ読んでいただきたいと思います。おもしろいと思います。