ソロで生きる力@荒川和久

独身研究家として、テレビや新聞・雑誌などのメディアに出演しています。著書「結婚滅亡」「ソロエコノミーの襲来」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」など。東洋経済オンライン等でコラム執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

知らぬ間に進行していた格差社会が、子の結婚と出産を阻む

少子化少子化」とメディアで叫ばれているので、我々はどうしても、一人っ子が増えているかのような錯覚に陥ってしまいます。しかし、事実は違います。それほど増えてはいません。子を産んだお母さんは大体2人以上産んでいます。

それでも、一人っ子で、いつまでも結婚しない子を持つ親御さんもいることでしょう。一人っ子、特に、男子は将来なかなか結婚ではないかもしれない?と聞いたらどう思いますか?実際、彼らの生涯未婚率は35%に達します。全国平均の23.4%と比べても異常に高い人がわかります。

どうして、「一人っ子」の未婚率が高いのでしょうか?親の育て方の問題でしょうか?

答えは、意外なところにあります。東洋経済オンライン連載「ソロモンの時代」更新しました。ぜひお読みください。

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ちゃんと記事読めばわかりますが、別に「一人っ子」がいいとか悪いとの話を書いているわけではありません。子どもの数が多いのがいいとか悪いとか、結婚するのがいいとか悪いとか、そういうことは一言も書いてません。そもそも「そんなの個人の自由にしろよ」というスタンスで僕はやっているので。

にも関わらず、どこをどう読めばそういう感情が湧いてくるのか、相変わらず、ヤフコメでは読解力のないコメントが今回もまた100件以上届きました。

中でも、意味不明なのが、「一人っ子に対するステレオタイプの見方で、わがままで協調性のない子というものがありますが、決してそうではありません」と書いているのに、なぜか、「一人っ子はわがままでも協調性がないわけでもない! 」と怒ってくる人がいます。いや、だからそう書いているでしょ。

1人っ子だから我がままとか、協調性がないという話は、血液型占いや星座占いと同じように、本人には如何ともし難い特徴をとらえて、それで一括りにしている点で、論外。ちなみに俺は、一応1人っ子だけど、人生経験により、空気を読む・協調性は凄く高いといわれるけどね。

なるほどですね~。空気を読む前に、文脈読んでくださいwww

今回も100件以上ものコメントありがとうございます! 

 

記事の中にも書きましたが、「貧乏子沢山」なんていうのは現代社会ではなかなか無理な話です。子ども一人を育てるのにも相応のお金がかかります。2人目、3人目を産みたくても、経済的な理由で断念せざるを得ない人もいるでしょう。

夫婦と子世帯の世帯所得別子どもの数分布を見れば、それは一目瞭然です。1000万以上の世帯所得のある世帯は263万世帯、構成比約19%です。一方、世帯所得400万未満の世帯は212万世帯、構成比16%。上下約2割の格差が大きいわけで、倍以上家の所得が違う子が同じような教育環境で育つわけがありません。

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こうした親の所得格差は、15~20年後、未婚者の増加という形で顕在化します、間違いなく。

親の経済格差が結婚や出産をはばむのです。

人は、貧しい時から発展する途上においては、たくさんの子を産みます。実施さに、高い収入がなくてもいいのてぜす。そこに未来への期待がありさえすれば。日本の高度経済成長期の高い出生率は、まさにその賜物だったでしょう。しかし、未来に期待がもてない時、人は子を産めなくなります。リスクある世界に、どうしてわが子を放り出すことができるでしょうか。

結婚も同じです。今は貧しくても右肩上がりに給料は増えると皆が信じていましたし、事実そうでした。恋愛下手でも、伝統的なお見合いや職場縁が結婚をお膳立てしてくれました。今はそれすらなくなりつつあります。そもそも、結婚できる収入があっても、いつ失業するかわからない不安の中で、未来への継続的な安心がないのなら、結婚するふんぎりはつかないでしょう。

日本は決してもう豊かな国ではありません。経済的に豊かな国ではないということではないです。未来への希望が貧困な国だからです。

それをふまえて、もう一度記事を確認してみてください。

 

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