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ソロで生きる力@荒川和久

来年1月に新刊「超ソロ社会-独身大国日本の衝撃」が出ます。「結婚しない男たち」とあわせてよろしくお願いします。独身研究の第一人者としてテレビ・ラジオたまに出ます。東洋経済オンライン、読売新聞オンライン他コラム等執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

人は人と出会い、付き合うことで、新しい自分が生まれる。

今日はこんなニュースを取り上げたいと思います。

zasshi.news.yahoo.co.jp

 

整形外科医の高須院長が、なぜか自分の恋人である漫画家の西原理恵子の手術を頑なに拒絶しているらしい。

西原本人が自分のだんご鼻を嫌い、整形を切望しているにも関わらず、だ。

もちろん、高須院長なら手術は簡単なはず。しかも、自分自身に美容整形を施すくらいだ。それだけ美容整形というものに対して積極的に推進する立場の彼が、恋人の顔だけは整形を拒否する理由とは何か?

彼はこう語ったという。

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いいですかりえこさん、人は欠損に恋をするんです。黄金率でないもの、弱いもの、足りてないもの、人はそれを見た時、本能で補ってあげようとする。その弱さや未熟さを自分だけが理解していると思う。欠損の理解者になるのです

 

なるほどね~。

ここまではっきりと「欠損」扱いされた西原本人の気持ちは察して余りあるが、まあそれは置いておいて、高須院長が言っているのは、「欠点を愛する」という気持ちだ。

顔の良しあしではなくても、性格でもいい。たとえ、本人が「これは自分の欠点だ」と思っている部分でも、それを「いとおしい」と思う人にとっては、それは欠点どころか魅力になる。

一部の隙もない完璧な容姿や性格に対して、全員が惹かれるわけじゃない。

なのに、人は、自分が欠点だと思う部分や、自分が嫌いな部分は、周りもそうだと思いこむ。それは視野が狭いのではなく、本質的に自分を愛せていない証拠。

 

自分を愛するということは、欠点も含めて愛するということ。

というより、自分が思っている欠点とは、決して普遍的な欠点ではないと気付くことだ。

拙著「超ソロ社会」のメインテーマのひとつである、人は人と出会い、付き合うことで、新しい自分が生まれる、ということを書いた。

西原が高須院長と出会うということは、今までの西原本人が思っていた「欠点をいとおしく思ってくれる相手」と出会ったということ。そして、それは、今までの自分では考えられなかったその欠点を許容してもいいという自分を生みだすことにつながる。西原本人が、整形の希望をきっぱり捨てて、今のままでいいと決断した時、新しい自分が誕生する。

それは、高須院長と出会わなければ、生涯見つけられなかった自分かもしれないんです。

もちろん、だんご鼻を治したいと思っていた自分が消滅するわけではありません。それはそれとして、多様な自分の中の一人として存在し続けるでしょう。しかし、高須院長との付き合い時間が長くなればなるほど、鼻を治したいという自分の構成比は下がります。

別にこれは、恋人同士じゃなくても、夫婦じゃなくても、ありえる関係性です。人とつながることで、自分の中の多様性を生みだすとはそういうことです。

だからこそ、人とのつながりが重要になるんです。

だって、自分一人ではそれに絶対気付けないから。

 

自分を変えたい、とかよく言う人がいるんですが、自分というものが過去の自分から突然ガラッと変わることなんかあり得ないんです。

変わるのではなく、分岐していく。

人との出会いの数だけ、新しい自分が生まれて、人間はどんどんとレイヤーを深めて行くのです。

 

唯一無二のアイデンティティなんかない。

本当の自分なんかいない。

何人も何人も生まれてくる自分たちの集合体が「自分」なんです。

 

そんなお話は、「超ソロ社会」の第6章に書いてありますので、ぜひよろしくお願いします。以上、ステマでしたw

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