独身者の不幸を生み出す「状態依存」の罠
独身のみなさん、幸せですか~?
大体どの調査でも、既婚者は幸せ度が高く、未婚者は低いという結果が出ます。未婚者と既婚者とでは幸福度が違うのです。
また、よく日本人は外国人に比べて幸福度が低いと言われます。世界の独身vs既婚の幸福度についてのデータも出しています。当然、日本人の独身不幸度は最下位に近いですが、日本と同じように独身不幸度が高い国がひとつあります。
なぜ、独身者の不幸度が高いのか?
それについては、以下が僕の見解です。
「いい学校に入れば幸せになれるはず」
「いい会社に入れば幸せになれるはず」
「結婚すれば幸せになれるはず」
学校、会社、結婚という「状態になりさえすれば幸せになれるはず」という思い込みは、強い状態依存を産みます。その状態依存が強まれば、そのうちその状態にない現在の自分を肯定できなくなっていきます。それが不幸感を生み出していく元です。また、状態依存は、その状態にある誰かとの比較をするようにもなり、欠落感や劣等感も増長されます。
この続きは、ぜひ本文でご覧ください!→日経電子版のトップでも紹介されています。comemo.io
ちな、この写真は僕が屋久島上空で撮った空です。
マツコの「月曜から夜ふかし」に出ました!次はスタジオ呼んでください!
昨日の日テレ「月曜から夜ふかし」に出ました!
…といっても、名前だけwww
「夜ふかし的住みたくない街」という特集で、23区で江戸川区がもっとも独身(未婚と離死別合わせて)男が多いという調査結果を採用してもらいました。
これです!
下の方に小さく名前出ていますw
以前も「茨城は男余り」という記事を書いた時も採用されて、今回は2度目です。ありがとうございます!wildriverpeace.hatenablog.jp
それにしても今回も江戸川区をよくこれだけ笑いに変えられるものだと感心します。
そして、よくもまあ、いつもいつもおもしろい人たち街頭で見つけてくるもんだなあ。
また採用してもらえるよう頑張ります!
そしていつかマツコに会いたい。村上はどうでもいい。→前回も同じこと言ってたwww
今回の江戸川区の話の詳細はこちらの記事に。toyokeizai.net
前回の茨城の男余りの記事はこちらです。
生きているうちに「孤独に死ぬ」ことを心配している暇なんかないんだよ!
「結婚しないと孤独死するぞ! 」
この既婚者からの台詞を何度聞いたことかわかりません。もちろん、言う方に悪意がある場合とは限らず、むしろ善意で心配しての言葉だったりもします。僕がソロ社会についての記事を書くと、コメントの中にも大体上記のような内容のものがあります。こっちは完全にdisりの意味合いです。
しかし!善意だろうが悪意だろうが、聞く方からするとこういう気持ちにしかならないのです。
うるせーよ! 大きなお世話だよ!
…と。
そして、あえて言うならば
「結婚しないと孤独死する」という言い方は間違いです。正しくは、
「孤独死している男のほぼ全員がかつて結婚していた」ってことなんです。
だって、よく考えてください。孤独死対象の今おじいちゃんたちの世代は、ほぼ100%が結婚していた皆婚時代だったんですから。
既婚のおっさんたちがなぜそんなに「孤独死=酷いこと」のように言うのか、正直わからなかったんです。
孤独死の何がいけないの?死なんてそもそも誰もが孤独に迎えるものでしょ?
って思っていたし、今もそう思う。
一緒に誰かを道連れにしたら犯罪だし、枕元に親族一同が集まってむせび泣く中死ぬことが「非孤独死」なわけ?臨終の瞬間にそれほどの意味性あるのか?
多分、既婚のおっさんたちが孤独死を忌み嫌うのは、今の配偶者や子どもたちに対して「頼むから、俺を孤独死させるなよ」という潜在的な意識があって、それを直接的に言うのではなく間接的に言うことでわかってもらいたいってことなんじゃないかしら。
どこまで家族だけに依存しているんだ、お父さんたちよ。
前も書いたけど、言いたいことは以下の通りです。
「孤独に死ぬ」ことを心配している暇があるんだったら、今「孤立しないで生きる」ことをやれ!
日経COMEMOのデータ編第2回目は、そんな孤独死予備軍が一番多い都道府県はどこか?についてランキングしてみました。ぜひご一読ください!すごい数字になっています。
※ちなみにトップの写真は僕の撮影です。寂寥感出てますでしょ?
大谷翔平の活躍がなんであんなにうれしいのか、老人にはわからない
メジャーの大谷翔平選手の活躍がヤバすぎる! エモすぎる!
投手として連続2勝、打者として3試合連続ホームラン! もうこれは祭りでしょう。わっしょい、わっしょい!
そんな大谷の活躍を素晴らしい言葉で表現したツイートがあります。
メジャーが大谷の洗礼を受けている
— ㍿ 紳士 (@hide_luxe) 2018年4月8日
まさにその通り!
ところで、こんな活躍に水を差すというか、何が気に食わないのか、文句を言う老害というものはいるわけでして。
まずは張本氏。
まぐれで1本ホームラン打てても、3試合連続で打てないことくらい、あんたほどのバッターだったらわかるでしょ?
あんたに喝! だよ。
もう一人は、エモやん。
投手は投手、打者は打者に専念すべきというガラパゴスな価値観が抜け出せない奴が、もはや「成功してほしくない」という願いを込めているだけのクダまきにしか聞こえない。もっともらしい理屈をこねまわしていますが、そもそも論から言って、大間違いしているんですよ。記録とかどうでもいいわ、そんなもん!
なぜみんなが大谷の活躍にこれほどまでに歓喜するか、わかっていない。
みんなスポーツのチカラ、アスリートのチカラに心から感動し、自分の事のように喜び、そして、自分自身もまた頑張ろうという気持ちになっている。大谷の活躍に自分自身の達成感を重ね合わせているんですよ。
「こんなこと続けていたら怪我する」「長いシーズン戦えない」
老人はいつもそういうつまらないことを言う。でもね、僕らはスポーツに「予測通りの安定」を求めちゃいない。
何が起きるかわからない、奇跡だって起きる。絶対無理だと思われていたことができてしまうことだってある。
スポーツが我々にチカラを授けてくれるのは、そういうところじゃないのかな?
もっと言ったら勝ち負けとかでもない。
僕らは言いたいんだよ、スポーツを見て叫びたい!
すげえ! すげえよ!
…って。
勘違いしている人いますが、達成感というのは、自分が頑張った時しか感じられないというものじゃないんです。自分のチカラじゃとてもできないことをやってくれそうな人がいる。そうした時、僕らはその人を懸命に応援したり、支援したりすることで、達成感という幸せを感じられるのです。
誰かを応援すると幸せになれるでしょ?
阪神大震災後オリックスを応援していた人たち、東日本大震災後楽天を応援していた人たち。彼らは、みんな「応援させてくれてありがとう」だったと思います。
同じように、僕は思う。
大谷選手! 応援させてくれてありがとう。日本中のみんなが、どれだけ元気をもらい、勇気づけられていることか。
元気のいらない先の短いおじいちゃんたちは、黙っといてください。
それから、張本氏や江本氏の言動を「老害だ」と非難している人の中にも、みんな案外自分の仕事の領域で同じことをやっていないか?会社のルールだから、組織の決まりだからというのを盾に、若者の才能を片っ端から潰していないか?客観的に見たら、あんたも張本であり、江本かもしれないよ。
突出した才能をみんなで足を引っ張って平均化する。それが日本の集団主義での正体であり、根本的には日本人はみんな超個人主義なんです。
いつまでも若い子が好きなおっさんという生き物
日経COMEMOで記事を書いているKOL(キー・オピニオン・リーダー)の中で、ダントツに人気のある荒川です。アクセス数が毎回他の方とはケタ違いです。ありがとうございます。
4月は、みなさんがあまりご存じない、いろんなデータをご紹介していこうかと思います。1回目は「結婚相手に希望する年齢差」について。
出生動向調査のふたつのデータをクロス集計して独自に出したオリジナルデータです。
40過ぎても未婚のままのおじさんは、「いつまでも若い子を追いかけているからだ」とも言われたりします。
果たして、本当でしょうか?
ぜひご一読ください。
記事を読めばおわかりの通り、実際結婚しているのはほぼ同年齢が多いのに、結婚希望年齢では微妙に食い違いがあります。これは、食い違っていた人たちが妥協せず、未婚のままというパターンが多いんじゃないかと。
まあ、別に年齢差だけで結婚が決まるわけではないですが、こうしたデータを深堀りしていくと、見えてこなかった未婚や非婚の課題も出てきたりします。
以前、東洋経済オンラインの連載でも、40代のおっさんの若い子好きについては書きました。こちらもおもしろいです。合わせてお読みいただけるとうれしいです。
結婚したい男子諸君。高校時代に勉強を頑張らないと、できないかもよ
こんなツイートを見た。
「学力が高くて金持ちになる自分ら」と公の場で堂々と自称した東大生がいたという話、3年前のことらしいがそれなら「学生証を見せて女の子をナンパする東大生男子」なるものが近年出現していると聞くのも納得ではある
— TJO (@TJO_datasci) 2018年4月5日
その昔、昭和時代は、東大生といえば、牛乳瓶の底メガネをかけたガリ勉タイプの男子がイメージされており、キモオタと並んで「ザ・モテない男」の左大臣右大臣なかんじでした(まあ、今でもさんまの番組とかでは、そういう東大生をあえてピックアップしてイメージを保持していますが)。
ところが、最近では随分とイケメンというか、身なりに気を使う東大生も多いらしく、モテないってことはないようですね。←人による。
このツイートで言っているのは、東大生は将来国家キャリアだったり、いい企業に就職する確率が高いから、「女たちよ、おれたち有望だぜ」と言ってナンパしてるってことなんだけども…。
東大生よ、さすがだわ。それは正しい!
基本的に女は「上方婚志向」で、自分より学歴や収入が高い男を結婚相手として選びたがります。結婚相手ね。恋愛相手ではないよ。
女性がそういう志向なのは当たり前。以前、こちらの記事にも書きましたが、結婚とは経済生活であって「愛とかそんなもんは二の次」なんです。「結婚は愛だよね」なんて言ってるのは大体男の方が多い。メルヘン脳なのは男の方。
とはいえ、別に東大生だからとか、頭がいいから、すべてが高収入の将来が約束されているわけじゃない。
それはその通りです。
高卒だって、起業して年間何億も稼ぐ人になった人もたくさんいる。頭の良さとか、勉強の出来が将来の年収を決めるわけじゃない! そう言いたい気持ちもわかります。
では、こんな調査を引っ張り出して検討してみました。
独立行政法人の国立青少年教育振興機構ところが継続的に実施している「青少年の体験活動等に関する実態調査 」というのがあります。それの平成24年度版から、高校2年(N5211)を抽出して、「勉強が得意」と「自分が好き」のクロス集計を出してみました。
まずは実数分布。
まあ、そうでしょうねえ。勉強得意じゃない高校生が多すぎのようにも見えますが、みなさんもそんなもんだったのではないですか?
続いて、これを実数ではなく構成比で見てみましょう。
おもしろいです。
圧倒的に「勉強が得意」な方が「自分が好き」=自己肯定感が高いという結果が出ました。この自己肯定感が高いって、進学就職だけじゃなく結婚に対しても有効で、ほぼ未婚者より既婚者の方が自己肯定感が高いのです。
続いて、さっきのクロス集計の実数グラフと2012年就業構造基本調査20-50代男性有業者の年収分布を合体して作ったグラフがこれです。
素晴らしいほどに、「勉強が得意」という数と20-50代男性の年収分布が一致しているではありませんか。
これが日本の働く男たちの現実なのかもしれません。勉強が得意な奴が高収入になる。そういう相関のある社会なんです。婚活女子がこのデータを知っていたとは思えませんが、学歴と将来の収入は関係があるんです。高学歴を選ぶ女子は賢かったんですね。
お金を稼ぎたいなら、とりあえず勉強頑張りましょう、高校生諸君。そして、結婚したい男も、勉強頑張った方がいいかもしれません。
※このグラフはあくまで疑似相関があるだけで因果はありません。勉強が得意じゃないからといって、低収入が決定していることを意味しません。あしからず。
ソロ社会だった江戸の市場と経済活動話には、未来のコミュニティに通ずるヒントがある
リアルな僕と親交のある方なら、薄々感付いていらっしゃると思いますが、僕は極度の歴史オタです。その辺の歴史学者レベルに負けないくらいの蔵書と知識持っていると自負しています。但し、中世だけは弱いです。古代と戦国時代以降太平洋戦争まで。
世の中の頭の固いオヤジたちは、学者じゃなければ信用できないとかいう奴もいるんですが、いつまで肩書とかに支配されてんだ?って思う。歴史は原著あっての話であり、学者だろうが素人だろうが知識があれば語れるものですからね。
極論すれば…どんだけ深堀りするかは個人のこだわりでしかなくって
オタが学者を凌駕する場合もある。
というわけで、本日公開した東洋経済オンライン連載の31回目は、「江戸時代にもあったソロ社会」について書きました。
男余り現象、それゆえの食文化・食サービスの充実化、単身世帯が多いがゆえのシェア経済、アイドルやコスプレ文化に至るまで、実に現代と共通点の多い江戸の市場について書きました。
今回もものすごく読まれています。ぜひご一読ください。
何よりうれしかったのはも今回堀江貴文さんがこんなツイートをしてくれとこと。
こういうのも漫画にしたいなー
— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2018年4月1日
独身が5割超、江戸男子に学ぶシングルライフ (東洋経済オンライン) - https://t.co/6Wxzw6kEOL
ぜひ漫画化してほしいですね~。
まさに「ソロモンの江戸」ですよ。
原作者じゃなくても、ネタ提供者としてでも活躍できると思います。
今回書いたネタ以外に、山ほどネタは収集しています。今回のみなさんの反応を見ると、確実にウケると思います。武士とか政治の話より、「今と変わらない人々の生活」の方がインパクトありますからね。あと東洋経済には載せられなかったセックス系の話もとてもたくさんある。忘れちゃいけないのは「男色」の話や「男芸者」の話です。
というか、実は江戸時代をベースにした「個人化社会の経済」の本について出したいんですよね。どこか話を聞いてくれないかな?
テクノロジーが急速に進化する今を明治維新になぞらえる人が多いんですが、僕からすれば全然違っていて、むしろ江戸中期に今がそっくりなんですよね。
特に、江戸のマーケットと経済は、個人化する社会、リキッド社会と言われている現在にものすごく通じるところがあります。さらに、恋愛や結婚もすべて経済活動と結びついている部分があり、とってもおもしろいと思います。
意外に思うかもしれませんが、江戸期以前までの日本人は、徹底的な損得主義とゆるやかな個人主義で成り立っています。ここでいう個人主義は西欧の個人主義とは若干ニュアンス違うのですが、みなさんが想像しているような「日本人はすべて集団主義だった」というのは幻想だというのがいろんな史料から読み取れます。
そして、僕個人は、江戸期の庶民の文化の中にこそ、未来のコミュニティ作りのヒントが隠されていると考えるに至り、今そこを深堀りしています。
興味がある方が多数いらっしゃったら、FBのメッセで直接ご連絡ください。ま、来なくても自分で売り込みますが。
ちなみに、本文の補足でいうと、江戸の初期の握り寿司と現在の寿司の大きさを比べるとこんな感じです。
ご覧のとおり、おにぎりサイズ。一個で十分な大きさなんですよ。
江戸のアイドル鍵屋のお仙のもう一枚の錦絵がこれです。
左側で男に手を引っ張られているのがお仙だと思うんですが、こういうのを見ると、のちの水茶屋(性サービスあり)の匂いも感じられて、本文ではウエイトレスという言い方しましたけど、限りなくキャバ嬢に近かったのかもしれません。
それから、歌川広重の「東都名所 高輪二十六夜 待遊興之図」はこれです。
左下の方にご注目ください。江戸時代のコスプレヤーが確認できます。
見づらいので拡大しますね。
全身タコのコスプレしてます。
もっとすごいのが「蝶々踊り図屏風」のみなさんです。これについては僕が去年のハロウィンの時にツイートしたんですが、1万以上のRT頂きました。
こちらです。
本日ハロウィン。渋谷は凄いことになっているんでしょうか?実は、こんなの江戸時代からあった。天保十年-1840年、京都で大流行した仮装踊りを表した『蝶々踊図屏風』にも、タコやすっぽん、なまずのコスプレをして踊る人達が描かれています。今の渋谷のスクランブル交差点と変わらんがな。 pic.twitter.com/FlXM8s1fhH
— 荒川和久@「超ソロ社会」著者 (@wildriverpeace) 2017年10月31日
クオリティ高すぎですwww
ちなみに、note上でも「知っているようで知らない歴史シリーズ」を気の向いた時に書いていたりします。こんなの↓wildriverpeace.hatenablog.jp