ソロで生きる力@荒川和久

来年1月に新刊「超ソロ社会-独身大国日本の衝撃」が出ます。「結婚しない男たち」とあわせてよろしくお願いします。独身研究の第一人者としてテレビ・ラジオたまに出ます。東洋経済オンライン、読売新聞オンライン他コラム等執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

どう死ぬかではなく、最期の最期までどう生きるか

歌舞伎俳優市川海老蔵さんの妻でフリーアナウンサー小林麻央さんが22日夜、都内の自宅でお亡くなりになりました。まだ34歳でした。

一報に触れた時「え…?」と絶句です。

そして、以下のようなツイートをしました。

 

僕は彼女の闘病ブログも拝見していました。

身体的には辛いだろうし、痛いだろうし、あんなに痩せてしまった姿は見ていて切ないものでしたが、写真に映る彼女はいつも笑顔でした。

だからこそ、今死んでしまうことは「くやしいだろうな」と思ったんです。

 

でも、彼女はそんなレベルなんかじゃありませんでした。間違ってました。

去年の11月に、イギリスのBBCに寄稿した文章を読むとそれがわかります。

www.bbc.com

 

ぜひ読んでください。

 

彼女は当初病気のことを隠していましたが、それを変えるきっかけとなったのが緩和ケアの先生の「がんの陰に隠れないで」という言葉だったそうです。

私は気がつきました。
元の自分に戻りたいと思っていながら、私は、陰の方に陰の方に、望んでいる自分とはかけ離れた自分になってしまっていたことに。
何かの罰で病気になったわけでもないのに、私は自分自身を責め、それまでと同じように生活できないことに、「失格」の烙印を押し、苦しみの陰に隠れ続けていたのです。

理想の母親としてのこだわりを持っていた彼女は、すべて自分でやるべきだと思っていたそうです。病気になってそれができないという事実は、彼女の心をを苦しめました。

「なりたい」理想に「なれない」自分を責めてしまうということは、よくあることです。

でも、彼女は、気付きます。

家族は、私が彼らのために料理を作れなくても、幼稚園の送り迎えができなくても、私を妻として、母として、以前と同じく、認め、信じ、愛してくれていました。

彼女が闘病ブログを公開しはじめたのはそれからです。

例えば、私が今死んだら、人はどう思うでしょうか。
「まだ34歳の若さで、可哀想に」
「小さな子供を残して、可哀想に」
でしょうか??
私は、そんなふうには思われたくありません。なぜなら、病気になったことが私の人生を代表する出来事ではないからです。

そうなんです。まさしく、彼女がそう思われたくないというふうに僕は思ってしまった。「くやしいだろうに」と思ってしまったのです。

本当に恥ずかしいと思います。

 

麻央さんは「精一杯生きた」。最期の最期まで生き抜いた。彼女の言葉を借りれば、最期まで「人生をより色どり豊かなものにするために」生き通したんです。

今日一日を生き、一分一秒を生き、旦那さんやお子さん、家族との刹那に幸せを感じ取っていた。

僕は、癌でもないし、闘病もしていません。ですが、彼女から励まされました。そして教えてもらいました。

「人はどう死ぬかではなく、最期の最期までどう生きるか」

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ご冥福をお祈りします。