ソロで生きる力@荒川和久

来年1月に新刊「超ソロ社会-独身大国日本の衝撃」が出ます。「結婚しない男たち」とあわせてよろしくお願いします。独身研究の第一人者としてテレビ・ラジオたまに出ます。東洋経済オンライン、読売新聞オンライン他コラム等執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

結婚をコスパで語る独身を許せない既婚者という生き物

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「結婚はコスパが悪い。だから結婚しないのだ」

こういうことを言うと、大抵既婚者は眉をひそめる。そして、「結婚とはそういうもんじゃないんだ」と愛を語る。「結婚は金より愛だ」と力説する。

それはそれでいいです。その人の価値観だから。

個々人の価値観は否定しないけど、一方で現実もちゃんと知った上で考えてほしいと思うわけです。

婚活で「年収いくら以上の男じゃないとダメ」という女性を責めるんじゃなくて、「自分の好きなことにお金を使いたい」というオタクを見下すんじゃなくて、人間生きていく上で金は必要なんだから、そういう考え方は否定できない。

そんな現実を知るにちょうどいいデータがあるので是非ご一読ください。

comemo.io

 

日経電子版のトップにも掲載されて、すごい読まれています。ありがとうございます。

 

ここで訴えているのは、別に非婚の推奨ではない。「結婚・育児には金がかかる」という刷り込みがみなさんが考えている以上に蔓延している、それが未婚化の要因のひとつとしてあるんですよ、ってこと。

考えてから行動する人は少なくて、「考えると行動しなくなる。行動しない正当な理由を考えるようになる」んですね。

 

結婚のことを真剣に考えるような真面目な人に限って、考えるうちに結婚しなくなる正当な理由づけをしていくものです。その最たるものがお金です。

何度もいうように、金がなくても結婚する奴はする。むしろそういう奴ほど、何度も離婚再婚を繰り返して、なぜか自分のDNAを大量に残す結果になる。遺伝子の論理からすると、何も考えずに繁殖することの方が正しいからね。

それはいいんです。したい奴はすればいいんですよ。

ただ、ちゃんと考えてもらいたいのは、そういう輩に限って、低所得で離婚後養育費も払わずバックれて、貧困の子どもを作り出していたりしますから、気を付けてもらいたいとは思います。

話を元に戻すと、記事内では非婚の推奨なんかはしていないし、僕自身「結婚すべきじゃない」なんて一言も言っていない。未婚化やソロ化の要因をピントはずれた論説しか言えない専門家が多いから、ちゃんとエビデンスを提示して事実を伝えているだけだ。

にも関わらず、こういうコメントが来る。

一度も結婚してない人が結婚のマイナス面を強調するのは、働いたことの無いニートが「働いたら負けと思ってる」ってのと同じなんじゃないか

こういうこと言うのは本当やめた方がいい。

 

結婚したことがない人間が結婚を語っちゃいけない法律なんてどこにもない。こういう言葉が自然と出てくる深層心理には「結婚もできない出来損ない人間が何を偉そうに言っているんだ」という思想があるからだ。

僕がいつも言っているソロハラとはまさにこういうこと。

僕がソロたちを研究し出した2014年頃とかはもっと酷かった。最近では、ソロで生きることに対しての理解と意識も広がったとはいうものの、こういう思想の人間は相変わらずいるんだなと思う。

何度も言うけど、結婚なんてもので人の価値は決まらない。仕事しているかどうかでも決まらない。自分の価値観を正義として、自分の人生の道しるべとして生きていくのは自由だ。しかし、自分の正義を他人に押し付けるなよ。

正義なんてものは人の数だけある。もっと言えば、絶対的正義なんて存在しない。

「結婚することが正義だ」と思っている人が、心の中で「結婚もできないような奴はクズだ」と思うのは自由。勝手に思えばいい。だけど、心の中で思っていることを全部吐き出したくなる昨今の風潮って一体なんなんだろ?って思っています。

「私は結婚してよかったと思っている」それだけ言えばいいはずなのに、「結婚しないお前は欠陥品だ」と言わずにはいられない心理とはなに?

多分、それは不快感情であり、嫌悪であり、恐怖なんだと思う。

常識とはマジョリティの論理であり、安心というのは多数派側に所属している「囲われた感」からくるものです。結婚して子育てをすること自体が自己の社会的役割を実感することであり、だからこそ既婚者は幸福度が高い。

皆婚時代はまさにみんながそうした統一性の中で幸福感を感じていた。

なのに、人口の半分がソロになる。自分たちがもはやマイノリティになってしまうかもしれない。それが虚構ではなく、現実味を帯びてくればくるほど、それを遮断しないと自分たちの身が危ない(もしくは自分たちの子どもが危ない)と感じるのでしょう。

かつての魔女狩りなどはそうして起きた悲劇です。

何気なく、独身をディスる人たちは今でもたくさんいますし、そうしたい心理もわかります。わかりますが、何をどうしようと未婚化、ソロ化は止まらない。

一番最悪なのは、知るべき現実や事実から目を背けて生きていくこと。