ソロで生きる力@荒川和久

独身研究家として、テレビや新聞・雑誌などのメディアに出演しています。著書「結婚滅亡」「ソロエコノミーの襲来」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」など。東洋経済オンライン等でコラム執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

「結婚」とか「独身」とか状態に支配されて悩むのはやめましょう。

 

ダ・ヴィンチニュースよりインタビューを受けまして、その記事が今日公開されました。

タイトルは…

2035年日本人口の5割が独身! 「結婚って何?」「夫婦とは?」結婚、出産の呪縛に苦しむ女たちを「ソロ社会」の未来図から考えてみた。

 

ddnavi.com

 

毎度しゃべっている内容は同じですが、通常のインタビュー記事と違って今回はおもしろい試みがされています。

講談社から発売された小説『黒い結婚 白い結婚』と、第52回メフィスト賞を受賞した宮西真冬さんの『誰かが見ている』というふたつの小説のシーンや台詞と、僕のインタビューとが連動しています。

こういう編集の仕方もあるんですね。

斬新!

ぜひご覧ください!

 

あわせて、紹介された以下の小説もよろしければ。

 

黒い結婚 白い結婚
黒い結婚 白い結婚 中島 京子 窪 美澄 木原 音瀬 深沢 潮 成田 名璃子 瀧羽 麻子 森 美樹

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誰かが見ている
誰かが見ている 宮西 真冬

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ところで、今回のインタビューで言いたかったこと【記事の自分の発言から引用】

未婚でも非婚でも、男女の生き方や家族の形が多様化することの想像力や適応力に欠けた社会の在り方が、一番大きい問題だと思います。
これからは家族の形も多様化して、同性婚事実婚、同性間や異性間観の経済協力婚(友達婚)という形が求められる可能性もあります。複数の家族が経済的シェアをすることで共同生活をするケースも出てくるかもしれない。血縁関係だけが家族ではないと思うんですよ。家族が家族だけに依存し、自己責任論の下に共倒れになる方が不幸です。自分で子どもを産まなくても、働いて税金を納めたり、子どものために活動したりすることで、広い意味でみんなが子どもを育てる社会になるべきだと思います。家族とソロは対立しないんです。結婚や独身という状態に関係なく、個々人が人とのつながりを持ち、関係性の多様化を実現してほしいと思います。それこそが未来の新しい「しなやかなコミュニティ」を作ることにつながると信じています。

 

「結婚しなきゃいけない」「出産しなきゃいけない」

そうした呪縛は、個々人が潜在的に支配されている古い規範によるものです。それが決して悪いとは言いません。結婚して子どもを産んで幸せな人もたくさんいます。それはそれでいいんです。しかし、そうじゃない人がいたっていいじゃないですか。

「結婚」や「夫婦」だけが唯一のパートナーの形ではないんです。子どもを産まないからといって、その人が無価値なわけじゃないんです。

 

こういうこと言うと、少子化と人口減少を恐怖するジジイたちに非難されますが、ホント関係ねー。あの人たちは、一体何に恐れおののいているのか?いまだかつて人類は人口減少したことがない、という爺さんもいるんですが、「だから人口減少はいかん」ってなぜ結論づけられるのか?ちなみに、今までの歴史上でね人口減少したことはありますからね。

少子化については、二言目には「フランスを見習え」っていう人多いんだけど、本当に意味ない。

 

人口を増やすこと、子どもを産むことだけが絶対的な正義なんですか?

前回の国勢調査では、東京に次ぎ2番目に人口が増えているのは沖縄でした。では、その沖縄はどんな状況でしょうか?子どもの相対的貧困率1位だし、シングルマザー率も断トツ1位です。全体的に言っても、39都道府県で子育て世帯の10%以上が貧困状態にあるわけです。

生むことよりも育てることの方が大切ではないのですか?

今生きている子どもたちをまともに育てられないことの方こそ重く受け止めるべきです。

 

「生めばいいんだ」なんて論法は、かつてどこかのバカな政治家が言った「女は産む機械」と言う言葉と同じじゃないか!

 

ところで、この記事の写真は北野ブルーっぽくて気に入っています。鼻の穴でかいですがwww

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「行動しろ。行動すればわかるよ」とか言う大人は無責任だ。

いつも楽しく拝見している文春オンラインの「かめっち会長の相談室」。ユーザーの質問に、DMMの亀山会長が答えるというもの。

こんな質問が寄せられていた。

高卒の僕。社会を見返したい

僕は高卒です。父は仕事が続かず、母がパートで家計を支え、育ててくれました。僕は、半分はグレて、半分は家を支えるつもりで、高校を出てすぐに左官職人に。両親が「大学に行ってもいいのに」と言ってくれたことが、自分にとっての大卒資格でした。ただ、今になって、自分の学歴にコンプレックスを抱くようになりました。なんとかして、社会を見返したい。いい仕事をして、家族にもそれなりの生活をさせてあげたい。学歴がないなりに、社会で生きぬく方法、社会を見返す方法が知りたいです。(20歳・男・左官職人)

これに対する亀山さんの回答はコチラをどうぞ。

bunshun.jp

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まあ、求められていないんですが、この質問に自分なりに回答するとどうかな?と考えました。

なぜ?

だって、高校でグレて、高卒20歳で左官職人やってるなんて、栃木の田舎者として育った自分としては、めちゃ同じような友達が地元にいるし、親近感わいたからです。

社会を見返したい!

そんな彼に僕が回答するとしたら以下です。

 

見返したれ!見返したれ!

そのためには、見返すべき社会というものをちゃんと知った方がいい。仕組みとか、規範とか、矛盾とか、欺瞞とか…。

そういうものを全部でもないにしろ、部分的にでも認知したら自然とわかることがある。

自分が何を行動すべきかを。

見返したかったのは社会じゃなくて、「社会を見返したいなんて言っていた自分自身だった」ってことにも気付くはず。

がんばれ!

 

社会を見返すとかそんな復讐心みたすなものは忘れろ、とかいう大人いるんだけどさ、自分のガキの頃考えてごらんよ。一部のリア充を除けば、大体がコンプレックスの塊で、それでもなんとなく根拠のない自己有能感(本気出せば何かできるはず)っていう気持ちだけはたくさんあって、でもどうしたらいいかわからなくて、わからないからイライラして…。

そんな感じだったでしょ?

 

こういう若者に「とにかく行動すればわかるよ」とか言うのは無責任だ。

大体において「何をどう行動したらいいかさえわからない」のが本音だから。「行動しろ」というのは結局「つべこべいうな」と同義語で何も言っていない。

彼らの行動のエンジンを回すためには、何かひとつでいい。動くための自分なりの大義名分がほしいんだよ。高卒だからって知識を欲してない、なんて考えるのはバカにしすぎだ。

勉強なんかは興味ないけど、日常的な生き方に関する考え方は彼らは欲している。経験上、四字熟語とかちゃんと解説してやると彼には感激して「座右の銘」にする場合もある。

見返したい!という若いエネルギーは大切にすべきで、そのためには彼らが動きたくなる知識や知恵を授けてあげるのが大人の役割だと思う。例えば、こういう子たちに孫氏の兵法とか教えると目をキラキラさせて聞いてるよ。大体、みんな三国志とか戦国大名とか好きだから。

要は、大学に行かなくたって教養はいくらでも手に入る。

 

そして何より、彼がもっともイライラしているのは自分自身に対してなんだと思うわけ。でもそれは、人が言ってわかることじゃないから。

社会を見返したい。いいことじゃないですか。でもそのためには知れ。社会を知ることを通じて、知れるのは自分自身だから。

来年の今頃、去年の自分を見返してやればいい。

どこまで「ひとり○○」「ぼっち○○」できますか?

昼食時になると「メシ行こうよ~」って誘ってくる上司いませんか?

あれ、うざいっすよね。

メシくらいひとりで食えないのかよ、と。つーか、大体、なんで食事休憩時間までおめえと一緒に過ごさなきゃいけねえんだよ、とイライラする人もいるかと思います。

そんな昭和な上司に言ってあげてください。

もはや、「ひとりランチ」率は50%以上のマジョリティになってますよ、と。

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連載している東洋経済オンライン「ソロモンの時代」11回目が公開されました。今回のタイトルは…

「お1人様」主義者はどこまで1人でOKなのか

男女差が顕著!「1人○○」ランキング大発表

toyokeizai.net

 

おひとりさま主義かどうかという問題ではなく、そうしたひとり行動(ぼっち行動、ソロ活)をする人たちが、どこまで「ひとり○○」や「ぼっち○○」を実践しているのか、について調べました。

 

「おひとりさま」という言葉が一時流行りました。女性の「ひとり焼肉」や「ひとり居酒屋」という形の料飲店にひとりで行くという行動形態が中心だったかと思います。

ですが、今や「ひとり映画館」も「ひとりランチ」もマジョリティの時代。「ひとり旅」もそういうサービスが普通になっています。昔は、パック旅行は最低2名からしか行けなかったので割高だったんですよね。

こうしたソロ向けのサービスは、今後ますます拡大すると見込まれています。

それでも、そうしたソロ男・ソロ女たちでさえできない「ひとり○○」があるのか?「限界ひとり○○」を調べて、ランキング一覧にしてみました。

あなたは、どこまで「ひとり○○」できますか?

ひとりで遊園地行けますか?ひとりで動物園行けますか?ひとりでキャンプ行けますか?女性の方、ひとりで牛丼屋行けますか?

ぜひ、本記事をご覧ください。

toyokeizai.net

 

いつも精神衛生上に悪いコメントが多い中、今日はこんなうれしいコメントが寄せられました。

興味深い内容です。ソロ男は「ひとり飯」を好み、ソロ女は「ひとりレジャー」を好むと述べられていますが、記事内のケースでは「ひとり水族館」の女性はSNSへのアップが行動目的に加えられている一方で、「ひとり遊園地」の男性はその様な記述がありませんでした。その為、男性のひとり行動は没入・自己完結しているのに対して女性のそれはどこか他者の視線・評価を気にしているような印象を受けました。先日、NHKの「ねほりんぱほりん」で「偽装キラキラ女子」の回を視聴した事があるので自分のSNS利用者への印象に偏りが出ているのかもしれませんが…。ともあれ、活動項目だけではなく、「ひとり行動を他者とどのように共有しているか」などの質的調査のレポートに期待させて頂きます。

ありがとうございます。

まさにその通りで、最終アウトプットとしての「ひとり○○」だけを見ても駄目で、「ひとり旅」の人は、実は「写真撮影」や「鉄道に乗る」ことが主目的だったりするんです。そっちの方が動機としては本質なんです。「ひとり旅」をするアイドルオタクも多いのですが、それは彼らがアイドルの全国公演を追いかけてす、結果一番する行動が「ひとり旅」ということだったりするだけで、ひとり旅が好きなわけじゃないんですよね。

結果だけ見て、「ほ~ら、みんな、今コト消費してるじゃん」なんていうマーケターは素人以下です。

「ひとり○○」のキードライバーとなっている精神価値は何か?それをあぶり出さないと、彼らのエモ消費はわかりません。

こういうコメントは本当にステキ。コメントを頂いたことで、僕自身が刺激を売れるし、また次のアクションにつながりますからね。

 

 

ところで、本記事にもあったように、そんなソロモンたちにもハードルが高いのが「ひとりバーベキュー」です。さすがにそこまではみんな手を出しません。が、そんな彼らの需要創造すべく、果敢に商品開発しているメーカーさんもいます。

 

それが、ドッペルギャンガーさんが発売している、「ひとりBBQ」専用グリル、その名も「オヒトリサマBBQグリル」。

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これのいいのは、コンパクトなアタッシュケース形状を採用しているところ。持ち運びが楽ちん。

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4100円だそうです。

 

どうですか?欲しくなりましたか?

 

ご購入はこちらからどうぞ。

 

まあ、でも、そこまでしてひとりでバーベキュー食いたいか?

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誰だよ!

少子高齢化、人口減少で国が滅ぶとかいう昭和脳の人たちはとっとと退場してください。

2053年、1億人割れ=65年に高齢者4割弱-出生率は小幅改善・厚労省推計という今日のニュースから。

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は10日、2065年までの日本の将来推計人口を公表した。15年に1億2709万人だった総人口は、53年に1億人を割る見通し。65年には8808万人に減り、65歳以上の高齢者が占める割合は、15年の26.6%から38.4%に上昇する。出生率の上昇で1億人割れの時期が前回推計より5年遅くなったものの、厳しい人口減と少子高齢化に歯止めがかかっていない現状が、改めて浮き彫りとなった。

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2065年までは到底生きていないので、どうでもいいと言う気もしますが、ポイントは以下。

・50年後人口は8800万人と今より4000万人減る。

・65歳以上の高齢者人口比率が4割近くになる。

 

どう感じますか?これ見て「日本、終わった」と思いますか?

人口ピラミッド見ると、もっとわかりやすい。

 

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男性の一番の山が60-80歳、女性に至っては80-90歳という高齢化社会になります。まさに「ジジババ・ジャパン」になるんです。

 

案の定、この記事にギャーギャーとヒステリックに騒ぎ立てる輩が多いこと。

少子化は国難です。放置すれば、国が滅びます!財源など気にせずに、徹底的に少子化対策を行なうべきです!

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困った人だ…。

人口=国力という定義から脱しきれない昭和な人は置いて行きましょう。

 

まず、前提から言えば、こうした人口予測は大体ハズレない。多少の誤差はあったとしても、50年後の人口が8000万人くらいになり、人口構成も高齢者4割というのはそのまま推移します。

さて、国が滅びますか?

滅びません。財政的な破綻は愚かな政治家が出てきたらあり得ますが…。

 

大事な視点を忘れているんですよ。高齢化社会とか超高齢化とかいいますけど、何をもって高齢化なのか?今から50年後に果たして65歳は高齢者なのか?むしろ、現役バリバリの生産年齢対象者かもしれない。

今から50年前の1965年、男性の平均寿命は67.74歳でした。当時は55歳定年で、60歳以上を高齢者と呼んでいた。高齢者になって7年で死んでいたわけですね。逆に言えば、死ぬ12年前までは現役で働いていた。

2065年男性の寿命は、84.95歳になります。仮に、その12年前と言えば、72歳です。つまり、65歳なんて全然高齢者じゃなくて、現役で働く年なんですよ、50年後は。

だったら、生産人口は減らない。

よ~く考えてほしい。1965年の70歳の爺さんなんて今でいう90歳に匹敵するんですよ。まさに人生100年時代が来るといっているのに、いつまで昭和の感覚で年齢をとらえているんだ?という話です。

高齢化社会になるんじゃない。

むしろ働く人口が増える社会。テクノロジーの進歩で、単純肉体労働はなくなります。だから、かえって70歳になっても働ける余地がある。

よ~く考えてほしい。50年後の70歳は今20歳の若者たち。彼らの働き方はきっと違った形になっていると思いますよ。例えば週休4日制の複業が認められている社会。すごく働きたい人は働くことに生き甲斐を見出し、趣味に生きる人はたっぷりある時間を仕事以外に使う。…というより、多分50年後は遊び=仕事になっていると思うんですよね。

 

それでも昭和脳の爺さんは言い続ける。

いずれにしても少子化人口減少は進む。国力が落ちる。

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何を言ってるんだ?

日本だけを見て、少子化人口減少は国が滅ぶという人がいるが、地球規模で見たら、これ以上の人口増加は地球自体の滅亡につながりますよ

むしろ6000万人くらいが適正人口なんですよ。それでやっていける。

 

拙著「超ソロ社会」でも引用した、小泉進次郎氏の言葉を紹介します。

「人口減少は不可避です。日本の人口減は当面止まりません。だとしたら、今我々が持つべき発想はなんでしょうか。皆さんは将来に悲観的な1億2千万人の国と、未来に楽観的で自信を持つ6千万人の国だったら、どちらの方が未来があると思いますか?私は悲観的な1億2千万人の国より楽観と自信を持った6千万人の国の方がよっぽど強いと思う。毎年減り続けることを悔やむ発想から早く飛び出して、減る中でもやっていけるという成功例を生み、人口減少でも大丈夫だという楽観と自信を生むこと。それが結果として将来、新たな日本の発展への道を描く。私はそういう考えでいます」

根拠のない楽観論もいらないし、なんでもかんでも難癖付ける悲観論もいらない。必要なのは、冷静な解釈と判断力だと思います。

 

 

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家族しか頼れないお父さんが一番ヤバい(孤立)っていう話

毎日取り上げられるキングコング西野さんには遠く及びませんが、たまにヤフーニュースになる男、荒川です。

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ちなみにこの写真は僕ではありません。

 

ホウドウキョクさんの特集でインタビューしていただいた記事が公開されました。ヤフーニュース記事では238件もコメントがついて賑わっています。メンタルやられるからコメントは見ません…。

headlines.yahoo.co.jp

 

写真付の元記事はこちら。

www.houdoukyoku.jp

 

これは「人生100年時代」のサバイバル術というタイトルの特集で、全6回あるうちの第4回に取り上げていただきました。ありがたいです。

ちなみに全6回は以下の通り。

第1回  僕らは「80歳まで働く」世代に!? 人生100年時代『LIFE SHIFT』を読み解く/リンダ・グラットン

第2回  「人生100年時代」リタイア後35年間“お金で困らない”戦術/山崎元

第3回  培養肉を食べ、遺伝子解析でガンの薬を…『人生100年時代』のテクノロジー/澤山陽平

第4回  国民の半分が独身に。“超ソロ社会”で孤立に陥らないためには?/荒川和久

第5回  人生100年、みんないつかは「ひとり」に。第一人者に教わる“ぼっち”の楽しみ方/朝井麻由美

第6回  「人生100年時代」の恋愛相談。「2度目の結婚」のために、いま知っておきたいこと/?

いずれも読みごたえののある記事ですのでぜひ!

 

 

 

この記事は、結婚して家族を持つお父さんたちにぜひとも読んでもらいたいものです。

以下、引用。

「大事なのは、家族という概念を『夫婦と子』という小さい単位で考えないことです。ソロや家族という互いの状態で分断するのではなく、考え方としてつなげる。考え方が同じ人が集まれば、それもある種ひとつの“家族”なんですよ。(中略)そうした家族の概念を拡大した“拡張家族”という考え方が必要になると思います」

 

今日、ヤフー知恵袋でこんな質問を見つけました。「妻が両親の介護をしません」

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

 

妻が両親の介護をしません。私も妻も37歳で両親は70になります。1年前に母が要介護3になりました。認知症も患っています。母が入院して要介護になりそうだというときに、「これから大変だと思うけどよろしく頼むな、できる限り手伝うから」と声をかけたところ「あなたの両親なんだから基本的に介護するのはあなた。私が手伝う方。」と言われました。妻はその言葉どおり私の会社の繁忙期や外せない用事の時くらいしか手伝いません。わたしが仕事後に慣れない介護や家事で死にそうになっているのに妻は娘と家で普通に過ごしています。しかも、「今は義母さんだから下の世話もできるけど、義父さんは無理。もしそうなったら施設も考えてね。」と言います。今まで両親と良好な関係に見えただけに戸惑っています。何よりこの生活にもう耐えられそうにありません。

ベストアンサー含め、大体の回答が「家族で協力し合いましょう」的なことなんですけど、本当にそうですか?

 

なぜ、家族だからというだけで、家族で完結させなきゃいけないの?

こうした介護にしろ、育児にしろ、「家族のことは家族で始末をつけろ。それが家族の愛(という名の自己責任)だ」という刷りこみってすごいと思う。特に既婚者の人たちね。

家族が家族だけしか頼れないがゆえに悲劇については、京都認知症母殺害心中未遂事件というものがありました。

今後、老老介護や認認介護(認知症同士の夫婦)が増えることを考えた場合、家族で話し合って協力するとかいう精神論ではとても立ちゆかないです。家族だからと家族だけを最後のセーフティネットにしていたら、共倒れになりますよ。

 

 

京都認知症母殺害心中未遂事件についてこちら

headlines.yahoo.co.jp

 

超ソロ社会のニュース、テレビ「バラいろダンディ」で紹介されました!

先日の東スポの記事ですが、その日の夜のTOKYO-MX「バラいろダンディ」で紹介されました。

wildriverpeace.hatenablog.jp

 

ニュースランキング3位です!

 

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しかも、既婚者に対する街頭インタビューで「結婚していても孤独を感じることがありますか?」というものまで作ってくれている。

ありがたいことです。

 

動画はコチラから。32分あたりからです。

 

 

youtu.be

 

 

これを見てもわかることは、とにかく結婚した男たち、特に父親たちっていうのは、ほぼ全員が「ソロで生きる力」がない。万が一、奥さんに先立たれてしまったら生きていけないでしょう。

だからこそ、ひとりひとりが精神的自立をする必要がある、と提唱しているのに、まあ、そのあとのコメンテーターさんの言葉に開いた口がふさがらなかった。

コメンテーターの立花胡桃さんは開口一番、

「結婚もしたこともないくせに結婚を否定するなって思う」

 

え?

結婚を否定なんかしてないし、記事にちゃんとそう明記していますけど。しかも、「結婚したこともないくせに…」ってそもそも僕に喧嘩売っているのか、世の未婚者を見下しているのか、理解に苦しむコメントをしてました。

続いて、

「結婚した方がいいです。もし結婚して孤独を感じているんだとしたら、お金で孤独を埋めればいいんですよ」とか…。

 

わけわかんない。

お金で埋められる孤独なんだったら、そもそも結婚して一緒にいなくてもいいんじゃないの?お金がない人はどうすればいいの?

というか、そもそも孤独の埋め方の話をしているんじゃなくて、「結婚したからといって孤独じゃないわけじゃない」という話をしているのであって、まったくかみ合わない。

 

さらに、

「結婚している人としてない人では出世の仕方が違う。社会的な信用みたいなものもあるから(結婚)したほうがいい」

 

はあ?昭和の話ですか?

 

 

さすがにこれって、台本上の指示とは思えないので(すみません、だって幼稚すぎるもん)、ご本人の意見なんでしょうけど、多分なんかご自身の結婚観を否定されたと思ったのか、何かがカチンときたんでしょう。

別にいいんですよ。立花さんの人生を批判してないですし、結婚しようがしまいが、金目当てだろうが、なんだろうが、そんなことはどうでもよくて、言いたいのはたったひとつ。

世のお父さんたちよ、結婚したからって油断してんじゃねーよ。お母さんと家族にだけ依存していて本当に大丈夫なのか?精神的に自立しろ!

ってことなんです。

 

いや、マジで、妄想してください。明日いきなり突然妻も子どももいなくなったらどうしますか?

ちなみに、お母さんは強い。十分にソロで生きる力がある人が多いです。なぜなんですかね?自殺しないのも女性の方が多い。男は根本的にだめな生物なんてすかねえ。

「老人と若者」や「家族とソロ」を部族のように二項対立論で語っても何の意味もない。

FOR2035 来るソロ社会の展望を語るVol.1。大阪大学大学院経済学研究科准教授安田洋祐先生との対談後編が公開されました。

www.hakuhodo.co.jp

 

・ソロも高齢者も、社会的役割を感じながら自己肯定できる社会に

・ソロ社会における人の関係性、コミュニティの在り方とは?

について語っています。

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安田 高齢化社会ってネガティブなイメージでしかあまり語られませんが、ある意味で人類の成熟度が試されるというか、自分たちのやりたいことをどこまでできるかだと思うんです。過去の人類史にはない、新しい充実した生き方ができるかどうかというのは、チャレンジングな課題だという気がします。
安田 豊かなソロ社会っていうのは、ソロでありながら、年齢を超えたいろんな人との出会いがあって、コミュニティの一員だと実感できる社会だと思うんです。でも、それって結局は、ソロであるかどうかと関係なく、すべての人々が豊かさを感じられる社会のような気がします。豊かなソロ社会の実現を目指すことによって、社会がみんなにとって豊かなものに変わっていくと良いですよね。

さすが、いいことを言います、安田先生。

そして、語り口が僕と違ってソフトです。

 

テレビでコメンテーターしている人たちでも、安田先生のような柔軟な考え方ばかりの人ではなくて、「何時代の人だよ?」みたいな古い固定観念に縛られている人が多い。かつての職場や地域という共同体が安定していた時代はそれでねよかったかもしれません。でも、もうそんな共同体は消えてなくなりつつあります。「老人と若者」や「家族とソロ」を部族のように二項対立論で語っても何の意味もない。

大体において「若者」とか「世代」という言葉を使うやつに限ってジジイ・ババアだったりするんです。年齢とか世代論とか関係ないから。そんなものが関係あったのは、皆が同じ歳に結婚して子どもを産んだ「右ならえ」時代までのこと。社会は個人化しているんです。

「個人化する社会」が不可避なものであることをひとりひとりが認識すべきです。家族がいようがいまいが、私たちはまずひとりひとりが自分の足で立つということを覚悟しなければならない。家族だけが唯一頼れる最後のセーフティーネットだと思っているから、老老介護や認認介護のような問題に対処できなくなるんです。

「家族の絆なんてどうでもいい」とかいうことを言っているのではない。だが、家族の絆に縛られているとかえって共倒れになりますよ。

誰にも頼るな、なんて言ってない。頼れる先を家族だけに求めるなってこと。

それこそが未来の人との関係性であり、希望なんです。

 

是非ご覧ください。

 

 

前編はこちら↓

wildriverpeace.hatenablog.jp