ソロで生きる力@荒川和久

独身研究家として、テレビや新聞・雑誌などのメディアに出演しています。著書「結婚滅亡」「ソロエコノミーの襲来」「超ソロ社会」「結婚しない男たち」など。東洋経済オンライン等でコラム執筆しています。執筆・取材・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージからお願いします。https://www.facebook.com/profile.php?id=100008895735359

7/4NHK「ごごラジ! 」で「ソロ充」についてお話します!

来週水曜7/4の14時頃から、NHK「ごごラジ! 」に出ます!「ごごラジ! 」は久しぶり2回目の出演になります。

 

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www4.nhk.or.jp

 

テーマは「ソロ充」について。

表層的な事象のことだけではなく、もっと本質で内面的な「ソロで生きる力」についてお話します。独身も既婚者も関係する個人化する社会での生き方のお話です。

僕が「結婚しない男たち」という本を出したのが2015年、当時は独身でいるなんてことは「人間として欠陥品である」くらい言われたものですが、最近ではようやくみんな気が付いてきました。

結婚しようがしまいが、いずれ人間はソロに戻るのだ、ということに。

僕の論説のパクリみたいな記事も最近よく見かけるのですが、そうした表面的なことしか見ていない人が書く記事というのは、本質的な大事な視点がごっそり抜け落ちているんですね。

男にはコミュニケーション力がないから孤独に苦しむとか、そういう浅い話しかできないんですけど、そもそも「孤独に生きる」ことと「孤立して死ぬ」ことは全然違う。生きるための孤独と死ぬだけの孤立とは真逆なんです。

そして一番大事なことは、孤独に生きる問題は個人の問題でもあって個人だけの問題ではないということ。社会の問題であり、コミュニティの問題なんです。

ラジオでどこまで深堀りさせてもらえるかわかりませんが、3時間もある生放送なのでじっくりお話させていただければと思います。

 

また、リスナーから悩み相談コーナーもあるようです。メールなどで質問送ってください!お待ちしてます。

 

3時台は、独身研究家の荒川和久さんが、独身・既婚を問わず、リスナーの悩みにこたえる相談コーナー▽「ひとり〇〇をしてみたいけどハードルが高い…」「子どもがいないことを責める人がいる…」「自立心がなく依存心ばかり強い配偶者に困惑…」など、お悩み内容と電話番号を明記して応募ください▽メールやファクス投稿での相談も大歓迎!

 

 

前回、出演させていただいたのは2016年のこと。そんときの記事はこちらです。note.mu

子どもは国の発展のための数字合わせの道具じゃない。

政治家というのは「失言しかしない生き物なのか?」と言いたくなるほど、毎度こういうニュースが出ますが…。

 

this.kiji.is

 

自民党の二階幹事長が「産まない方が幸せなんて考え方は身勝手」的なニュアンスの発言をして物議を醸しました。

この発言、またメディアが都合のいいところだけを切り取って悪意のある報道をしたのではないかという声もありますが、全文読んでもそのまんまんでしたね。

もともとは、「自民党と政府が一体になって、早く結婚して早く子どもを産むように促進してもらいたい」という質問に対する答えのようです。

二階幹事長:大変、素晴らしいご提案だと思います。そのことに尽きると思うんですよね。しかし、戦前の、みんな食うや食わずで、戦中、戦後ね、そういう時代に、「子どもを産んだら大変だから、子どもを産まないようにしよう」といった人はないんだよ。この頃はね、「子どもを産まない方が幸せに送れるんじゃないか」と勝手なことを自分で考えてね。国全体が、この国の一員として、この船に乗っているんだからお互いに。だから、みんなが幸せになるためには、これは、やっぱり、子どもをたくさんを産んで、そして、国も栄えていくと、発展していくという方向にみんながしようじゃないかと。その方向付けですね。みんなで頑張ろうじゃないですか。食べるに困る家は実際はないんですよ。一応はいろいろと言いますけどね。「今晩、飯を炊くのにお米が用意できない」という家は日本中にはないんですよ。だから、こんな素晴らしいというか、幸せな国はないんだから。自信持ってねという風にしたいもんですね。

ツッコミどころはたくさんあるんですが、毎度すぎてあほらしいので、いちいち指摘するのはやめます。

ひとつ言いたいことは「子どもを産まない方が幸せ」と言われちゃうような政府を作ったのはあんたがた政治家じゃないのか?ということ。

だからって誤解しないでいただきたいのは、こういう言葉尻を責めたてて、本質とは違う議論をしがちな日本の野党とは違いますよ。

以前も書きましたが、「貧乏子沢山」なんてのは事実と反しているわけでして、今は経済的に余裕がないと子どもを2人以上産めないのですよ。そして、おかしなことに裕福であればあるほど子どもを産まなくもなっている。

comemo.io

 

上記の記事の結論ですが、引用します。

夫婦それぞれ、それこそ夫婦の数だけ事情はあるし、環境も違えば、子どもに対する思いや考えも様々でしょう。「たくさん子を産んだ人間だけが偉くて、産まない人間は価値がない」なんてことはないんです。


ですが! こういう発言にも賛同者というものいるもので、

「産むも産まないも自由だ」とか「産めは無責任」も結構ですが、しかし産まない幸せ語る人も老後は誰かが産んだ子供たちに支えられて生きていく訳です。お忘れなく。

これ、この人だけではなく、巷でよく言われることですよね。要するに、フリーライダーを許さない思想。言いたいことはわかりますが、でもそれって、結局「家族が家族しか頼れないという究極の自己責任社会」を目指すことになってしまい、社会というもの自体の存在を無意味にすることと一緒じゃないのかな、と思うわけです。

血のつながった自分の子だけしか頼れない社会なんて社会じゃない。コミュニティとは言えない。

子のあるなしに関わらず、それこそ未婚者であっても、私たち大人はすべての子どもたちの未来に責任があります。「将来、自分を支えてもらうために子どもがいる」なんて古い昭和的な発想は捨て去るべきです。むしろすべての大人が、すべての子どもたちを支える社会であるべきではないでしょうか。

もうひとつ、二階氏の発言には間違いがあります。この部分。

食べるに困る家は実際はないんですよ。

本当にこの人は政治家なんだろうか?事実、年収100万円未満の世帯収入で暮らしている家が6%もいます。数にしたら300万世帯です。年収100万未満ということは、多い人でも月8万円程度しかないということです。

単身でもきついのに、これで、一人親と未成年の子世帯も大勢いるわけです。成長期なのに、お腹いっぱい食べられない子どもたちがたくさんいることを忘れてはいけないと思います。

www.bloomberg.co.jp

 

どうしてそういう事態になるかというと、貧困の一人親世帯のほとんどは若年層で結婚出産したあげく、経済的理由(夫が働かないなど)で離婚した場合がほとんどです。

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子を産めというのはいいですが、産んだだけで終わりじゃない。むしろ、育てることの方が大変なわけです。産め産め言う前に、今生きている子どもたちをちゃんと育てる。優先されるべきはそっちです。

子どもは国の発展のための数字合わせの道具じゃない。

年収重視の女も容姿重視の男も5割はマッチングされない

先日、ツイッターでバズりました。ざくっと言って日本の男女合わせての平均給与は400万円ですから、そこを基準として、400万未満と400万以上で未婚男がどういう分布でいるか?っていうのをグラフ化したんです。あくまで未婚男で既婚男は含みません。

 

 

ご覧のとおり、4700RTもされてしまいました。

400万以上稼ぐ未婚男なんてたったの25%しか存在せず、20-30代に限ればたったの14%しかいないという話です。

こういう独自の視点で分析したデータをたま~に気まぐれに張り付けていますので、ぜひ僕のツイッターもフォローしてください。

twitter.com

で、こうしてバズッたりしたネタは深堀りして、東洋経済のコラムに仕上げたりしているわけです。

こんな記事を書きました。

 

要するに、「婚活のアンマッチ問題」なんです。ミスマッチではありません。アンマッチです。

ちなみに、「ミスマッチ(mismatch)」とは既に組み合わせとなっている両者が不釣り合いである事を言いますが、「アンマッチ(unmatch)」とは、そもそも両者が一致しないため、うまく組み合わせができないことを指します。

なんていうんでしょう。これ以上個別最適でマッチングを図っても難しいんですよね。そもそも男女ともいない人を希望しているわけだから。

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詳しくは記事の方を読んでいただきたいのですが、ポイントは以下です。

①.年収重視の女も容姿重視の男も5割はマッチングされない

②.7割以上の男は非モテで、受け身で、どうにもならない

③.結婚できている既婚女性は自分で能動的に動いている

 

かつて、「世界がもし100人の村だったら」というコンテンツが話題になりましたが、それの未婚男女版「世界がもし100人の未婚男女村だったら」という分布図(年代別)も公開しています。

 

是非ご一読ください。

 

ちなみに、冒頭の出した、400万円以上稼ぐ未婚男は25%しかいないという話をしましたが、当然これは地域差はあります。

東京と沖縄とで大きく違います。東洋経済の記事には出していませんが、こちらのグラフもどうぞ。

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 これでみると、沖縄の未婚男は9割以上が世の平均以下の収入しかないということです。沖縄の400万円以上の年収は東京で言う700万以上の年収と同じ階層になります。

今回の記事もたくさんの方に読まれているようでありがとうございます。ヤフーの記事では、早くも300件以上のコメントがついています。

ツイッターでもいろいろ反響がありましたが、ヤフーCSO安宅和人さんがこんなツイートをしてくれました。

 

まさにおっしゃる通りですね。

実は、結婚に400万は関係なくて、実際結婚している男のほとんどが300万円台なんです。だからそこさえ超えれば少なくとも「金がないから結婚できない」という現象はおさえられる。未婚男性のうち年収300万円未満が過半数を超えているという現状が異常。

未婚化や少子化を本気で解決したいと思うなら、政府や行政がすべきことは、婚活支援やくだらない動画制作をすることじゃない。ここ30年間全く給与があがっていない20代の所得増を実現することの方です。

コロンビア戦後の掌返しの何がいけないのか?

昨日のW杯「日本vsコロンビア」戦はよかったですね。

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試合内容等についてはさんざんニュースでもネットでも取り上げられているので割愛するとして、今回取り上げたいのは、「今までさんざん日本代表ほボロカスに言ってた奴等が急に掌返しすることが許せない、謝れ」とかいうコメントが散見すること。

掌返しの何がいけないのでしょうか?

人間というのは、一旦決めたことや言ったことは何が起きても変えちゃいけない、なんて法律でもあるんですか?

大会前の監督解任やらのもめごとや、テストマッチでの惨敗ぶりから、いろいろ意見を持たれる方がいて当然です。日本人ならどんなチームであっても日本チームを無条件で褒め称えて応援しなきゃいけないもんでもない。

そして、昨日の試合を見て、「見直した! 」と掌を返す行動は、むしろ普通の行動であり、あれを見てもなお「たまたまだ」「運が良かっただけだ」と自説を曲げないような頑固者の方がどうかしている。何を言っても自分の過ちを道めない老害じいさんそのものではないですか。

「掌を返す」ことができるというのは、適応力。

掌返しもできないような頑固者や事実を把握できない者は滅びていくだけ。恐竜のようにね。

優れた経営者も朝令暮改は当たり前です。戦場における指揮官もまた、逐一動く戦況に応じて対応できなければ全滅するだけ。

これは人との付き合いでも言えることです。

すべての他人が自分と同じ考えのわけがないし、共感する人同士だけで徒党を組むのは安心だけど危険です。いろんな人のいろんな意見を、違う機会で聞くことで、受け入れられたり、論争したりするわけです。そうした時に自分の意見だけにこだわっている人って、結局人と接する意味のない人なんですよ。だったら無人島で仙人でもしてろ、と。

人と接するということは、すなわち意見を変える(または考え方を付加する)ことであり、だからこそ人のつながりは有益なわけですから。

終始一貫していることがいいとでも思っているとしたら、実はとんでもない間違いです。

 

 

そんな中、「日本代表が勝ったら東京から山口までチャリで行ってやるよ」というツイートが台湾のニュースになったりと話題になった。

togetter.com

このまとめを最後まで見ていただきたいのですが、とてもあたたかいやりとりがされています。行く羽目になったツイ主のために、いろんな人がそれぞれの知見から有益なアドバイスをしている。

これぞ、僕が提唱している「接続するコミュニティ」の姿かもしれません。

コミュニティとは、かつて「所属」するものでした。地域も家族も職場も、その場所に所属することで安心を得られたわけです。しかし、社会学者バウマンやベックの予言通り、今までの強固で安全な共同体はことごとく崩壊しつつあります。ベックが言ったように「家族ですら死に体になる」というのもあながち大げさな話ではなくなりつつあります。

一切の「所属するコミュニティ」が消えてなくなるとまでは言いませんが、従来の「そこに所属=いれば安心」とうコミュニティは確実に減ります。かつての疑似家族だった職場がそんな安心を与えないものになっていることはみなさん肌で感じているでしょう。地域に至っては、都市部ではもはや共同体ですらない。

そうした中だからこそ、大事なのが「所属」ではなくコミュニティに「接続」するという考え方です。所属する必要はないのです。

わかりやすく説明すると、シェアハウスに住む必要はないけど、自由に出入りできるオープンなリビングルームがあれば、そこでいろんな人とつながることはできる。リアルな場所じゃなくてもネット上でもいい。

大事なのは「居場所」じゃなくて「違う人と、違う考え方の人と触れ合うことで、自分の中の新しい自分を生む」ことです。

誰かと接続すれば、良し悪しは別として、何かが自分の中に生まれるはずなんですよ。

このツイートした彼が、いざ山口までのチャリ旅をスタートしたとするなら、彼が行く先々で、リアルにたくさんの人とつながり、彼という人間を起点とした「接続するコミュニティ」ができあがっていくことでしょう。

頑張ってください。

それともうひとつ思ったこと。

ツイッターはクソだという意見もありますが、こうしたあたたかいやりとりが起きているのもツイッターの上でのこと。所詮SNSは道具でしかないわけで、クソリブしか飛んでこないとか、クソツイートしか目に入らないという人は、ご自分がクソなのかもしれないという反省が必要かもしれませんね。

 

 

それにしても、試合後の本田のインタビューがいろんな意味で戦慄した。テンションが低いとか云々じゃなくて、この人どこかメンタル的に病んでいるんじゃないかと心配になる。

 

 

それに比べて、この映像の後、スタジオでしゃべっていた元日本代表の岡野が、「足立区のスナックで酔っ払っているあんちゃん」ぼくて癒されるw

コメントの内容は、何言ってるかさっぱりわかんないけど。

 

繰り返しますが、大事なのは「居場所」じゃなく、「接続する人」です。

 

※「接続するコミュニティ」については、少し前にNewsPicksに論考を寄稿しました。有料記事ですが、あとでこちらでも一部公開します。

 

ジャパンタイムズ紙より取材。日本人夫の妻唯一依存体質について語りました。

英字新聞「ジャパンタイムズ」からインタビューを受けた記事が公開されました。

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タイトルは、日本語で言うと「増加する日本の独身者 一人で死ぬことに対する快適な環境へ」とでも言えばいいでしょうか。comfortableの使い方がいまいちわかりませんが、要するに、「孤独死みたいなことを必要以上に恐れてもしゃーないでしよ。いつだって誰だって死ぬときは一人かもしれないんだよ。独身だけじゃないよ。結婚したって一緒に死ぬわけじゃない。だったら、そういう前提で社会も個人も意識を変えていかないといけないよね」という話です。

WEBにも載っています。

 

www.japantimes.co.jp

 

この記事の元になっているのは、以下のニュースです。

葬式の総合情報サイト「いい葬儀」などを運営する鎌倉新書という会社がやった調査らしいのですが、今後生涯未婚も増えるし、前述したように、結婚しても最終的には夫婦のどちらかは一人になるわけで、「一人で終活を考えないといけない」ということをアピールしたかったんでしょう。

www.itmedia.co.jp

 

これはまさにその通りで、「結婚しないと孤独死するぞ」っていうジジイが多いですが、実際に孤独死して、死後何か月後かに発見される男の大抵は元既婚者ですからね。

はっきり言って、既婚者のジジイたちには死に対する考え方が甘いし、妻や家族が看取ってくれるものだと無邪気に信じ切ってるんです。

芸能界でも、津川雅彦や仲代達也、野村監督など奥さんに先立たれて憔悴した様が記憶に新しい。

病気だけじゃない、不慮の事故で死んでしまうことだってある。

そう考えれば、「結婚したところでいつかはソロに戻る」ということをもっと自分事にしていかないといけない。

それでもまだ死別はマシな方かもしれない。言い方はあれだけど、死に対して抗うことはできないからだ。しかし、ヤバいのは離婚。

離婚された男の自殺率の高さをご存じでしょうか?

それについてはこちらに書きました。

comemo.io

 

ジャパンポストのインタビューにも僕は、以下のように語っています。

“Japanese men simply depend (too much) on their wives and children. Women are more capable of building personal connections, and are thus more independent.”

日本の夫は、特に妻及び子どもへの唯一依存が強すぎる。要は、家族しか頼れるものがいないわけです。仕事をしているうちはまだ職場というコミュニティがあったからよかった。しかし、定年退職してしまうと、日本のおっさんの大部分は誰ともつながりのない社会的孤立に陥ります。そんな孤立感を埋めようと、彼らはさらにどんどん奥さんへの依存度が高まります。

最近、結婚20年以上の夫婦の熟年離婚が増えています。きっかけは夫の退職であり、言い出すのはほぼ妻側です。はっきり言えば、「給料を持ってこない年老いた夫には用はない」と捨てられるのです。現代は、離婚しても年金分割は可能ですし、離婚によって不動産や退職金などの財産分与されれば、妻は「ソロで生きていける」わけです。

もっと酷なことを言えば、妻の本心は、自分に依存しきり、頼り切った「皺だらけの赤ん坊みたいな夫」には嫌悪感しか感じず、万が一夫が認可症なんか患ってその後の人生、夫の介護に忙殺されてしまうなんて「真っ平御免だ」ということでもあるんです。

「うちの妻だけは違う」

そう思いたい気持ちはわかりますが、そういう思考こそ「妻唯一依存」のダメな考え方なんでは?

既婚の男ばかりが「一人で生きられない」みたいに言うけど、それは生涯未婚の独身男でも一緒じゃないか?

そうですね。でも一点だけ大きな違いがあります。結婚したくてしたくて結果的にできなかった男は別とすれば、ソロ男は「一人が苦にならない」のです。既婚とは大前提からして違います。

一人暮らしを半世紀もしていれば家事も洗濯もお手の物です。別にに引きこもっているわけじゃないし、個人として「接続できるコミュニティ」さえ複数あれば、それでやっていけるし、十分ソロで生きていけるんです。

生涯独身でヤバいのは、ずっと親元で暮らし、50過ぎて親の介護をやらなければならなくなった独身たちかもしれません。←8050問題。

自分を慈しむことすらできない奴が、誰かを大切にすることなんかできない!

昨日6月12日発売の『週刊女性』6月26日号に、僕のインタビューが掲載されています。

 

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コスパ時代のイマドキ結婚事情」という10ページにも渡る大型特集です。

今まで、「週刊プレイボーイ」「週刊朝日」「宝島smart」など雑誌には出ていますが、女性週刊誌は初です!

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なかなか濃密な特集となっていますので、ぜひお買い求めの上ご一読いただければと思います。特に、結婚したいとお考えの方は是非! 

 

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ちなみに、どんなことを語っているかというと、我ながら割となかなかなことを言っています。

一部引用すると、未婚化が進んだのを若者の価値観の変化とか草食化とかのせいにすべきではないということを言っています。

「〝恋愛強者3割の法則〟といって、 いつの時代もモテる男女は3割しかいません。自分からアプローチできる男性も3割未満です。1965年に初めてお見合い結婚を恋愛結婚の数が上回ったのですが、当時25歳だった人が50歳になったときに生涯未婚率が向上しました。婚姻数の減少は見合い結婚と職場結婚の減少数とほぼ一致します。社会のお膳立てがなければ、結婚できない人は昔からいたということ。現代の20代~30代が特別というわけではないのです」

社会のお膳立てがなければ恋愛すらできない、7割の恋愛弱者はどうすればいいの?

「自己肯定力でしょう。男女とも受け身気質である以上、そう簡単にマッチングすることはありません。行政の結婚支援も、単に出会いの場を提供する以前の問題として、個々人が自分を肯定する力を養えるような環境を創出していく必要があると思います」

ここ大事なんですよね~。

行政って官製婚活やれば「やった感」あるから仕事したと思うかもしけないけど、あんなもの本当に税金の無駄だからやめた方がいいし、動画なんか作るのもクソだからやんないでほしい。

彼らに必要なのは、男女の出会いの機会以前に、個人個人がつながって自己の社会的役割を感じられるようにする「接続するコミュニティ」なんです。配偶者や恋人や友達以前に必要なのは、「自分自身に対する慈悲心」なんですよ。

自分を慈しむことすらできない奴が、誰かを大切にすることなんかできないし、あまっさえ子どもを育てることができるとは思えない。昨今の子ども虐待はそういう輩の所業なんじゃないかと思います。 

「自分自身に対する慈悲心」とは自己肯定感です。

 

記者さんからも以下のような質問受けました。

「どうすれば自己肯定できるようになりますか?」

→答えは誌面にてw

 

 

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言葉を、人を傷つけるための凶器に変えるのはやめましょうよ!

東海道新幹線の殺傷事件は、ショッキングであり、かつ、とても痛ましいものでした。

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「誰でもいい」と見ず知らずの人を殺せてしまうこの小島一朗なる畜生には、怒りしか覚えません。こいつがどんな心の闇を抱えていたのかとか、苦しんでいたのかなんて知ったことじゃない。

ふざけんなっ! 

一方で、自分の危険を顧みず、見ず知らずの女性を助けるために犠牲になってしまった梅田耕太郎さんが気の毒でしょうがない。

我々だって、もしかしたらいつなんどきこんな事件に遭遇するかもしれない。そんな時梅田さんのように行動できるのか?

このニュースを聞いた時、そんなことを頭の中で考えていました。

そんな中、耳を疑うような言動がこれ。

matome.naver.jp

 

あろうことか、「梅田さんが立ち向かって、容疑者を刺激したことで最悪の事態を招いてしまった」という警察見解をそのまま報道したミスターサンデー。

発言の詳細はこうだ。

「新幹線の車内で被害者となってしまった男性なんですが、容疑者の男にたった1人で立ち向かったということが、目撃者の証言でわかりました。今、警察は2つの見方をしています。男性が立ち向かったおかげで多くの乗客の命が助かった、という見方。男性が立ち向かって容疑者を刺激し、結果として最悪の結果を招いてしまった…こうした2つの見方を慎重に検討しながら捜査をしている状況です」

後半はいらない! 言う必要がない。

身を挺して女性の生命を救った梅田さんの行動を全否定するかのようなこんな言動って、あり得ないでしょ。

しかも、この言い方に対して、番組内のキャストもスタッフも一切訂正も謝罪も、「そういう言い方は不適切だ」という批判すらなかった。どういう神経をしているのだろうか。

たとえ警察の見解がそうだったとしても、それをそのままコピペで伝えるだけならジャーナリストでも記者でもない。ただの録音機だ。何より、公共に向けて放送する立場にしては、あまりに配慮と思いやりに欠ける行為です。もっと言えば、「人間性の欠片もない」。

 

それだけじゃない。

書くのもはばかれるようなこんな書き込みもされていたようだ…。

togetter.com

 

こういうのを書く人たちは一体どんな感情をお持ちなのだろうか。相手の立場やご遺族の立場に立って考えるということができないのでろうか?主観でしか生きてないのか?

いや、そもそも生きてさえもいないのではないか?

これに限らず、ツイート上のクソリブやブログなどに対するクソコメントを書き込む人たちは、それを書いて一体何を得たいのか?あなた方がどんな感情を持ったかどうかはまでは関知しないし、それは自由だが、一旦ネットに書いてしまったことはあなた一人の感情の吐露では済まされないのだ、ということを肝に銘じてほしい。

この小島何某という犯人と同じことを、あなた方は「ネットに書き込む」ことでやっているのだ。

言葉を、人を傷付けたりする凶器に変えるのはやめましょう。言葉をもっと大事にしよう。言葉ひとつで、誰かを救えることもあるんだ。同じ言葉なら、そういう使い方をしましょうよ。