同じ独身でも「将来結婚する女」と「生涯結婚しない女」とでは、「水と油」ほど違う。
東洋経済オンライン連載「ソロモンの時代」#18
テーマは、結婚しない女、「ソロ女」です。
独身女性全体の中には、いずれ結婚する女性も含まれます。そのような女性は、現在の状態が独身であっても、考え方や価値観が限りなく既婚女性と似ています。そうした結婚する女性とソロ女とを、単に独身であることだけで一括りにしてしまうと、平均化されて、特徴が曖昧になってしまいます。
同じ独身でも「将来結婚する女」と「生涯結婚しない女」とでは、そもそもその意識や行動が「水と油」ほど違うことがわかります。同じ独身女性だからって一緒くたにしても意味はないんです。
是非ご一読ください!
記事を読む前に以下の質問に回答してみてください。記事本文で自分が「ソロ女」かどうかがわかると思います。※ソロ男度もわかります。
1.どっちが充実する?
A誰かと一緒に生活
B一人で生活
2.結婚生活で大事なのは?
A愛
Bお金
3.どちらかというと?
A感情で動く派
B理屈で動く派
4.普段
A泣いたりする
Bめったに泣かない
5.どちらかというと?
A犬が好き
B猫が好き
答え合わせは
。まあ、こういう定量調査というのはあくまで大きな傾向の確認ですから、これだけわ捉えてあーだこーだ文句言われても困るし、僕自身は結婚も未婚も否定してないのに相変わらず誤解している人多くて閉口します。
そんな中、Yahoo!の方にいいコメントがあったので紹介したいと思います。
そういう(男性的な)行動をするから、「結婚しない女」になったのか、「(別の何らかの動機付けがあって)結婚しない」という流れになったので、結果的にそういう(男性的な)行動をする(思考回路になる)ようになったのか、因果は両方とも考えられる。
そう、順序の問題。これは大きいと思います。こういう気付きのある、返し甲斐のあるコメントは大歓迎です。ありがとうございます。
ただ、これも「人によってマチマチ」なんです。元々男性っぽい意識と行動が先に合った人もいますし、結果的にそういう意識と行動に帰結した人もいる。正規の総合職で働く女性がすべてソロ女か?というとそうでもない。
ひとつだけ言えるのは、職場というか仕事内容との相関性は確実にあるでしょう。つまり、弁護士や会計士、女医などの専門的職種や、デザイナー、編集者、ライター、映像制作業務従事者などの女性の生涯未婚率は圧倒的に高いわけです。これらの職業に従事する女性に共通していることは、「仕事が楽しい」ということです。
逆に、どういう職種の人の結婚が早いかというと、販売業、サービス業、事務職など。
どうしてその仕事を選んだのか?という点と、意識がソロ女かどうかという点は実は密接に関係しているんじゃないかと思うわけです。それについてはまた記事にしたいと思います。
また、(それ以前の話として)「結婚したくしたくて仕方なかった。子供だって欲しかった。そのためにあらゆる努力をしたが、縁には恵まれず、いつしか結婚することは断念した」という”ソロ女”の割合だって、結構高いのではないか。
これについては、「結婚したくてがんばったあげく結果未婚に終わったけど、本心ではまだまだ結婚したい」というのは厳密にはソロ女ではありません。結婚したのか、してないのかの状態は関係ないんです。結婚を断念した上で、自分ひとりでも生きていこうという覚悟を決めたかどうかが問われます。
そういう意味で、高齢になって旦那に先立たれた妻が、その「覚悟」を決めてソロ女になるということは大いにありますし、実際に多いです。
記事の本文にも書きましたが、だからこそソロ女は経済的にも精神的にも自立しないといけないと自分を追い込み、自分を強く律するがあまり窮屈に生き方に苦しんでいる方も多いのだと思います。
時には誰かに頼ってもいい。弱音を吐いても、愚痴を言ってもいい。泣いてもいい。もっともっと自分に優しくしてあげてほしいと思います。
この記事で言いたかったことはそれです。
さらに、それぞれに今まで得た知識とかあるとは思いますが、だからってその知識がいつまでも常識だとは思わない方がいいです。未婚化が進んだ原因は多層的な要因がありますが、こうした意識の面にフォーカスが当てられたことはあまりありません。マクロ分析ではわからない部分もあるんです。いまだに「結婚したいと思う男女は9割」とかいう嘘を信じている方も多いようですが、まず我々は現実を正しく認識すべきでしょう。