【告知】2/11、FM横浜「God Bless Saturday」に生出演します。
明日2/11(土)に、
に生出演します。
「超ソロ社会」の未来についてお話します。
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15時頃の登場予定です。ぜひお聴きください!
。
トランプ大統領を差別主義者とか言いながら、独身者を差別する人たち
昨日の東洋経済オンラインの"独身男が「結婚コスパ悪い説」を信奉する理由-女は「カネをよこせ」、男は「カネは渡さん」"の記事についての続報です。
最終的には、東洋経済で112件、ヤフー記事で296件、NewsPicksでも208件のコメントが寄せられました。
本文を最後まで読んでコメント書いて下さった方には、本当にありがとうございます、と言いたいのですが、やっぱりというか、案の定というか、大多数の人がタイトルしか読んでないんですよね。
昨日も書いた通り、この記事は、独身男女の結婚に対するメリットデメリット意識が根本的に分断されていることに問題がある、という指摘をしたわけです。別に、独身と既婚の分断については何一つ語っていないし、結婚の是非についても触れてはいない。
にも関わらず、既婚者たちからの批判と非難と誹謗がどっさりきました。
どうにも既婚者にとって「結婚・育児」と「コスパ」という言葉を結びつけることはとても嫌悪感を抱くことらしいです。
批判はまだいい。議論のスタートとなるから。
ですが、非難や誹謗となると手に負えない。
例えば…
結婚もしたことないくせに何言ってんだ?
したことない人間は結婚について考えちゃいけないんですか?考えたあげく、後ろ向きになってはいけないんですか?それって、法律に違反してますか?それとも未婚の筆者である僕自身に向けられた個人攻撃なんでしようか?いずれにしても筋違いの非難としか思えない。自分が経験したことしか語れないなら、それはもはや文明社会ではありませんね。
結婚に費用対効果的な見返りを求めることが間違いだ!
それはあなた個人の結婚価値観であって、費用対効果や見返りとしての幸福感で結婚を考える人がいたっていいでしょう?人の価値観を否定できるんですか?価値観なんて個人の自由でしょう?大体、そんなこと言ったら、「子どもがほしい」という理由で結婚することだって、子どもを産み育てる幸せという効果の見返りを求めている。同じです。
他にも具体的な例では、
精神科医という御仁からは、こんなコメントが…
ま、そういう御仁はセックスもコスパ悪いんで、自慰でもして、コスパのよい牛丼でも食って一生を終えてください
これは丁寧語だけど完全に誹謗ですよね。
統計に基づいた考察をするだけで、なぜここまで貶められないといけないんでしょうか?
あげくの果てに、弁護士という既婚女性からは以下のコメント
結婚をコスパなどという表面的な指標で考えるから、いまだに独身なのでは。そういう考えの人は結婚しなくていいと思います。相手が不幸になる。
これにはもう、完全に個人攻撃。会ったことも絡んだこともないのに、弁護士ともあろう方が2ちゃんみたいな書き込みしている。
もはやヘイトでしょう。
大体がこの記事は、客観的なデータを基にした考察であって、決して自分のことを書いたわけじゃないんですけどね…
そして極め付けは、
コスパコスパうるさい。そういうこと言うなら生きることだってコスパ悪い。だったら、生まれてこないほうがいいよ
これに至っては、「死ねよ」と同義だよね。
ひどいもんだ。
これ書いているの、みんな既婚者であり、人の親(多分)の言葉です。子どもに胸張れる言葉なんでしょうか?
議論のための異論や批判ならなんとでもなるが、こうした先の続かない言いっぱなしの非難や誹謗じゃどうにもならない。
こう書くと、彼らは頭が良いから、「特定の誰かを指した言葉ではない」とか「あくまで一般論として言ったまでだ。個人攻撃したわけじゃない」とか一流の言い訳をすると思います。ですが、本人がどういうつもりで言ったかは関係なく、受け取った側が嫌がらせだと感じたらそれで「ハラスメント」は成立します。
どうして既婚者たちは、独身者の選択と決断を頭ごなしに否定するんだろう?
拙著「超ソロ社会」の第2章でも「ソロで生きる人々を許さない社会」と題して書いたことがリアルに起きているわけです。
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こうしたことを書いている人は、トランプ大統領を差別主義者だとか言うんですが、あなたのやっていることも同様ではありませんか?人それぞれ価値観や幸せの感じ方があるのだということを認めないことも、それはひとつの差別だと思います。
そんなにソロ社会になることが怖いのですか?
僕自身は、「家族とソロは対立しない」という未来を提唱したいのに、家族の既婚者の方がソロを敵視し、あまっさえ病原菌扱いしている現状を見ると、本当に悲しくなる。あなたたちの結婚規範の押し付けこそが、今の未婚者たちの結婚離れを推進したといっても過言ではないんですよ。それだけではなく、「結婚して子どもを産まない人間なんて半人前だ」という言葉によって、どれだけ多くの独身男女の心に「自己否定感」を植え付けていると思っているのか?
だから独身男性からは、こういう自虐的コメントが出る。
男が結婚しない理由なんてのは、従前どおり結婚できない言い訳ってことでいいですよ。人間的魅力がないどこかおかしい奴って認識でいてくれたほうがいいです。
独身者をディスる既婚者たちがやっていることは、イジメであり、精神的虐待と変わらない。
一部、知識のある方からは、こういうコメントがあった。
(結婚を)コスパで考えるのは、別におかしな話じゃない。そもそも、結婚を「好き嫌い」でやりはじめたのは、比較的最近のこと。昔は家族単位で仕事をしていたから、結婚するのは就職に近くて、家の都合のため、親が決めてしまうことも多かった。要するに、結婚して子供を残していかないと本当に生きていけなかったから結婚していたのであって、男女が好き合っていたとは限らなかった。いまはそういう結婚の社会的圧力はほとんど消えてしまった。結婚がオプションにすぎないなら、損得を男女ともに考えるのは当然のこと。そして、損だと思う人たちが多いので、結婚する人が減っているのでしょう。
まさにこれは歴史認識的にも正しい。そもそも日本人には、LOVEという概念だって明治以降に西洋から刷りこまれた歴史の浅い物なんです。
明治維新後、日本人は皆婚になり、人口が爆発的に増加したのは知っての通りですが、それまでは世界一の離婚大国でもあり、自由恋愛で、セックスに関しても奔放な民族でした。今の1億2千万の人口こそが異常値であって、恋愛だなんだでくっついて結婚して…という流れの方がもしかしたら病気なのかもしれないんですよ、長い歴史から見たら。
冷静に人口増加の長期推移を見てください。
1900年頃からの増加がいかに異常な状態だったかわかるでしょう。日本だけではなく、世界的にそうだったわけですが、農業革命から産業革命に移行する段階でどこの国もたどる道です。そして、人口減少もまた新たな情報革命の中では不可避なものなんですよ。
少子化は進むし、未婚化・非婚化も避けられない。でも、だからこそ、子どもを産み育てる家族と子どもを持たないソロたちは分断しちゃいけないんですよ。
血のつながった者同士がこじんまりと家族ごっこする時代は終わりです。
社会全体の中で、家族もソロもつながって、次世代の子どもたちをみんなで育てる意識を持つ、日本総長屋状態になるべきなんです。
ホント、それがわかんないのはマジ病気だわ。ああ、でも、病気なのか…と思えば、ああいうディスりコメントも納得ができます。
※既婚者の中にもちゃんと理解して、議論できる相手はたくさんいます。既婚者全員が病気ではありません。念のため。
未婚化を進めるソロ男女たちの分断「金をよこせという女vs金は渡さんという男」
東洋経済オンライン連載「ソロモンの時代」#7 書きました。
今回のタイトルは…
煽りッぽいですが、中身はいたって真面目です。
結婚すること、独身でいることのメリットについては、国が継続的に調査しているのですが、誰も着目しなかった男女の意識の差分についてまとめました。
それによれば、結婚をするうえで女性は相手の収入や経済的安定は絶対に譲れないし、男性もまた結婚による自分への経済的圧迫を極度に嫌います。
つまり、結婚に対する意識では、男も女もしょせん「おカネ」なんですが、その意識は相反するわけです。
身も蓋もない言い方をしてしまうと、女は「カネをよこせ」、男は「カネは渡さん」と思っているわけで、こんな人たち同士がマッチングされるわけがありません。
タイトルに惑わされず、どうか最後の行まで読んでください。
さてさて…
今回の記事も、またいろいろと物議をかもし出しているようで、東洋経済オンラインのコメントも90、NewsPicksも154、Yahoo!記事のコメントも276に達しました。( 2/7 22時時点)
いろいろ異論があるのは大変結構なことですが、ちゃんと最後まで記事を読んでなくて、タイトルだけでディスってくる人が多くて辟易します。あと相変わらず重箱の隅つつきみたいな人。
こういう輩は、絶対にいなくならないのだな~。
今回、「結婚をコスパ視」していることが独身男女の分断を招き、非婚化が進んでいる一因となっている点について言及したわけですが、タイトルでは独身男だけがコスパ視しているように誤解されたようですね。むしろ独身女性のソロ女の方のコスパ意識の方が実は高いのです。ソロ女が結婚に経済概念を持ち出してきたら結婚対象となる男はおのずと限定されますからね。
それに対して、
コスパとは費用対効果であって、結婚というものに当てはめるのは言葉の誤用だ!
とか言う人いるんですが、
いいですか?
ここでいう費用とは、金だけではなく、時間や労力、精神的負担も含みます。金だけがコストではないんですよ。また、効果とは、結婚という状態から得られる幸福も含みます。
非難するのは結構ですが、だったらコスパという言葉に本当の意味をちゃんと調べてから言ってくださいね。
つまり、結婚という人生の選択をすることにおいて、金・時間・労力・精神的負担と得られる幸福とを天秤にかけて、割にあわないと判断しているわけです。
いやそれは違う!とか既婚者たちはすぐ顔真っ赤にして言うんですが、
その前にまず人の話を聞けって!
まず、今の独身男女の意識がそうなってしまっているのだという事実を認識してほしいです。話はそこからだ!
ところで、コメント見ていて看過できない内容がたくさんあって、それについては
の第二章「ソロで生きる人々を許さない社会」にも関係する話なので、明日詳しく書きます!
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成功したからこそ、金を持っているからこそ、その態度というものは律するべき
こんな記事を見かけた。
大魔神と呼ばれ、かつて横浜ベイスターズの守護神として活躍した佐々木主浩氏が、横浜DeNAベイスターズの春季キャンプを取材に訪れた時のこと。
「佐々木氏が横浜DeNAベイスターズの春季キャンプを取材するために、沖縄県宜野湾市の球場を訪れたのですが、その球場の受付で止められてしまったんです。あろうことか、受付の係員が『誰ですか?』と質問。『佐々木ですけど』と言ったものの、係員はピンとこなかったのか『どちらの佐々木さんでしょうか? 誰かの紹介ですか? 取材パスはありますか? なければ、1日パスを発行しますので、記帳をお願いします』と、びっくりするようなやりとりをしてしまったんです」(2017.2.7日刊サイゾー)
これに対して、佐々木氏が激怒し、球団が謝罪したとかいうのだ。
え?違くない?
記事はこうしめられている。
いくら新興球団とはいえ、あまりにお粗末な対応……。係員、社員の教育を進めたほうがよさそうだ。
ええ?違うでしょ!
この受付の係員は何も悪くない。キチンと自分の職務を全うしただけでしょう?むしろ顔パスで出入り自由だと考える方が時代遅れ。
日刊サイゾーの記事なので真偽はわかりませんが、もしこれで佐々木氏が本当に激怒して抗議なんかしていたとするなら残念でならない。男を下げた。むしろおとなしく記帳して1日パス頂きました!って言ったらよかったのにね。
プライドの問題?だったら尚更残念だ。
いくらプロで実績をあげようが、メジャーリーガーだったろうが、馬主で金を稼いでいようが、そんなもので「自分だけは特別扱いされてしかるべき」と佐々木氏が考えているなら考え違いも甚だしい。
そうしたいなら、どこかの国でもまるごと買って、独裁者にでもなれば?
「野球関係の仕事をやる以上、佐々木氏の顔くらい知っておけ」とか言う人がいるんだが、見当違いだよ。関係ねえもん。じゃあ、逆にこの受付が、どこの誰かもわからない馬の骨を佐々木氏と間違えて入れてもいいってことになる。
こういうのって、肩書きに依存しがちな日本のサラリーマンにもありがちなこと。会社では確かに「役員」とか「部長」と呼ばれて、皆が気を使ってくれるのかもしれないが、いざ会社を離れたらただの汚いジジイと変わらないからね。そこんとこちゃんと理解していないとさ、やけどしますよ。
同様に、長年連れ添った夫婦だからって安心している旦那さんもね。あなたが奥さんに信頼されていたのは、ちゃんと働いて給料をもってきてくれたからですよ。定年して仕事を辞めたらただの無職の老人ですから。そんなの捨てられたって文句言えませんよ。
うちは大丈夫だ、って思っているお花畑の老人が一番悲しい。
ともかく…
成功したからこそ、金を持っているからこそ、その態度というものは律するべきである。
「生きる」とは「人とつながる」ということ。
今、一番お会いしてお話したい人の1人。
石川善樹さん。
広島県生まれ。東京大学医学部卒業後、ハーバード大学公衆衛生大学院修了。「人がより良く生きるとは何か」をテーマとして研究し、常に「最新」かつ「最善」の健康情報を提供している。専門分野は、予防医学、行動科学、統計解析、マインドフルネス等。
まあ、すごい経歴の持ち主ですが、予防医学の専門家に独身研究家が何の用があるのか?と不審がる方もおられるかと思います。
そのひとつの鍵は、TEDxUTokyoでの彼の講演「命のヒミツ:私たちの寿命に影響しているものは?!」にあります。
その中で石川さんは以下のように説明しています。
長生きの秘訣とは何か?
太らない?運動する?酒やタバコをやらない?
普通ならそう考えるでしょうし、普通の医者であればそこまででしょう。でも彼の結論は以下です。
「つながりがある」こと。
それが一番の長生きの秘訣だと言います。
つまり、「人と人とのつながり」がない心理的に孤立であることは、タバコより健康に悪いわけです。上の条件で言えば、「太ってて、運動もせず、酒やタバコをやって、ひきこもりなやつ」は即効死ぬということになる。
こんなやつ
↓
こういう人って、仕事とか辛いこともせずに、好き勝手に生きている人でしょうから、それこそノンストレスで長生きしそうと思いますか?
違うんです。こういう輩がすぐ死ぬんです。
家族や友人とつながっているということだけではなく、いろんなコミュニティに属して、人とつながっているということは、それによって自分のアイデンティティが作られたり、生きる目的が得られるためと石川さんは言います。
これ!まさにその通りなんです。
人のつながりが長生きにつながるかどうかまでは僕はわかりませんが、いろんな人間と向き合うことそれ自体が実は「生きる」ってことなんです。
人間が孤立感を感じる時って、無人島や山奥に1人でいるときじゃないんです。例えば、学校や会社の中で1人だけハブられたりとか、家族の中で1人だけ相手してもらえないお父さんとか、そういうたとえ集団の中にいても阻害された状態、いわゆる物理的に1人の状態ではなく、心理的に孤立した状態こそが危険なんです。
孤独と孤立とは違います。
孤独とは表面的な状態をあらわし、孤立とは内面的な心理です。孤独とはぢとらかといえば、能動的に選択できるものだあるのに対し、孤立とは個人の選択ではなく受動的に陥るものです。
実は、まさにこの部分が新著
のメインテーマとなっている部分です。超ソロ社会 「独身大国・日本」の衝撃 (PHP新書) | |
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ソロ社会になると、一人一人が思い思いに自由気まま勝手に生きて、人とのつながりがなくなる社会だと思っていませんか?
逆です。
ソロ社会になると、従来の安定したコミュニティである「家族」や「職場」や「地域」が失われて行きます。だからって、人はコミュニティなしに生きていけないんです。人との関わりがなくなることは、すなわち「生きる」ことではなくなるからです。
金さえあれば生きていける?
果たしてそうでしょうか?
石川さんが提示してくれた「人とのつながり」が長生きの秘訣だという医学的な根拠によって、はからずも、ソロ社会の解決すべき課題が一致したことは喜ばしい。もっと突っ込んでお話したいものです。
ちなみに、人がもっとも「ひととのつながりの大切さ」に気付く時と言うのは、入院した時だそうです。個人的にも思い当たります。
40歳を超えた時、いきなり入院しました。その時ほど、「独身ってつらいなあ」と思ったことはないです。
関係ないけど、結婚したい女子によくアドバイスするのは、「病気して気が弱くなっている男は必ず落ちる」ということです。ベタだと思うかもしれませんが、そういうもんです。
入院にはお見舞いや付添の人がいたりしますが、石川さん曰く、それが0人だった場合、その後の死亡率が圧倒的なんです。これは病気治癒力としての精神に影響があるからでしょう。すなわち「生きる力」を失うわけです。
こうして見ると、お見舞いって本当重要なんですよね。
日本人にはそもそもLOVEの概念はなかったという話
昨日2/3は、「渋谷のラジオ」で角田さんの番組にゲストとして出演しました。1時間、あっという間ですし、会話している間にいろいろしゃべりたいことが出てくるっていうのは、会話の良い化学反応です。
「なぜ、ソロ男研究をはじめたのか?」「日本人にはそもそも恋愛(LOVE)の概念なんかなかった」っていうことなど、語らせていただきました。
こちらから聴けるようです。
ラジオ、楽しい!ラジオ局の方、ラジオ番組制作のディレクターの方、ぜひお声掛けお待ちしています!
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